schedule 2017

01/13(金) - 02/05(日) light years
02/10(金) - 03/05(日) n100
03/10(金) - 04/09(日) 三谷龍二
04/14(金) - 04/30(日) noguchi
05/03(水) - 05/28(日) 安藤雅信
06/02(金) - 06/25(日) アンティパスト
06/30(金) - 07/30(日) factory zoomer(reclimed blue)
08/04(金) - 09/03(日) MAROBAYA
09/08(金) - 10/09(月) 山口和宏
10/13(金) - 11/05(日) クランク
11/10(金) - 12/10(日) キムホノ
12/15(金) - 01/08(日) dogs展

※スケジュールは変更になることがあります。

15th exhibition
ando masanobu

2017.05.03wed.-05.28sun.
11:00 →18:00

music :
evdonny hathaway / live
joni mitchell / shadows and light
miles devis / my funny valentine

安藤雅信

photo by suzuki shizuka

出会い

今となっては、多くのアーティストがいろいろなジャンルを軽やかに渡り歩き自由に物を作っているように見受けるが、ほんの20年ほど前は、彫刻や現代美術を強く志した者にとって、器を手がけるということは、人生のリセットボタンを押すことに近いことだったかもしれない。そして、陶磁器問屋の長男に生まれながら、彫刻家を目指した安藤さんにも、あまり選びたくなかった場所だったかもしれない……そう、オランダ皿に出会うまでは。 安藤さんとオランダ皿との出会いは目白にある古道具坂田の企画展である。展覧会に出遅れた安藤さんが偶然出会ったのはシンプルなデルフトのリム皿。その日から、現代の生活に沿う器に作り変える「写し」の試行錯誤が始まり現在に至る。その後、時代は、一気に白い器にシフトすることになる。若い世代の日本人の食器の文化を大きく変え、次世代の作り手にも大きな影響を与えていくことになる。 食器制作の傍ら、彫刻を作り続けてきた安藤さんが、ギヤを一段上げたようだ。今の安藤さんにとっては、器作りも彫刻作りも同じスタンス、生活という定点から見渡せば、すべてフラットな場所にいていいはず、そして、時代というものは、面白いもので、そのように感じた作り手が、同時代的に緩やかに集まってきた。それを私たちは生活工芸と仮に名付けている。今回の展覧会はその全てのはじまりになった安藤さんのオランダ皿と最近の小さな彫刻を同時に見せてもらうことにした。

辻 和美


● 5月2日 (火) 安藤さんによる中国茶会をfactoy zoomer/shopにて行います。
ご予約、お問い合わせ factory zoomer/shop 076-244-2892


安藤雅信 経歴
1957年岐阜県多治見市に生まれる。武蔵野美術大学彫刻科卒業後、多治見にて焼き物を学ぶ。その後現代美術家として活動するが行き詰まり、インドに滞在しチベット仏教を学ぶ。1994年、焼き物制作を生業とする。1998年、ギャルリ百草を開廊。ギャラリーオーナーとしても活動。2000年若手作家を支援するためのレンタル工房MAVOを開設。2010年著書「ギャルリ百草一美と暮らし」。

14th exhibition
noguchi

2017.04.14fri.-04.30sun.
11:00 →18:00

music :
everything but the girl / amplified heart
thestyle council / our favourite shop
the chemical brothers / surrender

mitani ryuji

photo by suzuki shizuka

「ケ」のジュエリー

そういえば、もう何年も左手の小指のリングをはずしていない。指輪を外すとそこは痩せてくび れてしまっているくらい長い間だ。友人に理由を聞かれ、答えると都市伝説だと笑い飛ばされた。 しかし、もう既にお守りのようになってしまった私のリングはそう簡単に外せない。火葬場で焼 いてもらった後、骨とそのリングだけが残るのを想像する。 ジュエリーにもハレとケが確実に存在する。私の中でnoguchiはまさにケを代表する、向かうと ころ敵なしのブランドだ。ジーンズとシャツだけの日でも、noguchiをどこかに身につけていると、 とりあえず、外には行ける。歳を重ねるとその役割の大きさを実感する。デザイナーは野口尚彦さ ん、男性だと聞いて驚いたが、ファッションを学び、その一部としてジュエリーを作っていると おっしゃる。持つ人の服に馴染み、肌に馴染み、最後はその人自身になっていくジュエリー。数 ある、生活のモノたちのなかでも、特別な立ち位置だと思う。そう考えてまた自分の左手の小指の リングをあらためて眺める。鈍く光るキズキズのゴールドが、自分といっしょに多くのことを受 け止め、人の縁、仕事の縁を繋ぎ止めてくれていたとやはり信じたくなる。

辻 和美


noguchi 経歴
文化服装学院にてテキスタイルデザインを学んだ野口尚彦は、更なる技術習得のため渡伊。 1999年よりフリーランスのアクセサリーデザイナーとして活動。2004年初めてnoguchiとし てのコレクションを発表。2006年東京恵比寿に直営店、2011年大人の女性向けのNOGUCHI BIJOUX青山店をオープンする。毎日の何気ない装いの中に自然に溶け込むアクセサリー感覚 のジュエリーを目指す。

13th exhibition
mitani ryuji

2017.03.10fri.-04.09mon.
11:00 →18:00

music :
pann burton / ballads&burtonbr
stan getz&joao gilberto / getz/gilbertobr
keith jarrett / the melody at night,with you

mitani ryuji

photo by suzuki shizuka

作りながら生きていく

早いもので、/galleryを開いて丁度一年になる。この記念すべき13回目の企画に三谷さんを迎える事が出来てとても嬉しい。 三谷さんは、私にとって、モノづくりの兄貴分でありながら、ちまたで一括りにされる、生活工芸派(笑)の同志でもある。私たち、生活工芸派(ふふふっ)は、よく一緖に語られることが多いけど、案外違うことを考えていたりする。ただ、日展、伝統工芸、クラフト、kougei 立体造形と、時代とともに工芸の居場所の移りゆく姿を横目で見つつ、いつも感じていた違和感、居心地の悪さは共通していたのではないかと思う。自分たちのやっていることはいったいなんなんだろう?私たちはただ、工芸をもとあった生活という場所に戻していきたいだけ。いや、そんなことも望んでいない。気持ちの良いテーブルでの食事、家族との当たり前の会話、友人からお菓子をもらったから、珈琲を淹れる、そんな何でもない毎日が、ずーと続きますようにと、せっせと手を動かすだけ。日々の暮らしが自分たちに物を生み出す力を与えてくれてるのだから。生きている限り生活のための道具や器を作り、一人でも多くの人に手渡していきたいと願う。 ただ、それだけです。一年間支えてくれた皆様に感謝します。

辻 和美


● 3月10日は13時から三谷珈琲店オープン。三谷さんがマスターになり珈琲を淹れてくださいます。タタンさんの特製ケーキもご用意します。


三谷龍二 経歴
1952年福井市生まれ。1981年松本市に工房PERSONA STUDIOを設立。それまで家具中心だった木工に、普段使いの器としての新たな分野を開く。同時に、積み木や薬缶など生活風景をモチーフにした親密性の高い絵画や立体作品も制作する。1985年より「クラフトフェアまつもと」「工芸の五月」(松本市)発足より運営に参加。2011年松本市内にギャラリー10cmを開店。店の建つ通りで「六九クラフトストリート」を企画するなど、「工芸と暮らしを結ぶ」活動を続ける。

12th exhibition
n100

2017.02.10fri.-03.05sun.
11:00 →18:00

music :
patti smith group / easter
david bowie / low
various artists / basquiat (original soundtrack)

n100

photo by suzuki shizuka

もう一枚の皮膚

同じ形で同じ色のセーターを2枚買うなどという贅沢を教えてくれたのは、このn100が初めてであ る。止めどなく動いているアパレルの世界に、毎日違う服を着るのではなく、毎日着る同じ服を提 案してくれた。マーガレット・ハウエルやカルバン・クラインなどの洋服の世界でデザインや商品 企画を経た大井幸衣と橋本靖代が、9年前に始めたブランド。まさにファッション界の酸いも甘い も嚙み分けて至った形。そんな玄人の服である。 出会いは、大井さんのアパートに数枚のカシミアセーターを見に行ったのが最初である。とても細 いカシミアの糸で編んであり、セーターなのに、tシャツのように軽く、動きやすく、自然に身体に フィットした。勧められた通りに購入したカシミアtシャツ、チャコールグレーは何回かのお直しを 経て、まだ現役。もう一枚の皮膚と言っても過言ではないほど、ヘビーローテの中にいる。昨年、 このセーターが着れなくなったらどうしようかと思い、同じものを買い足した。 セーターを通して繋がったのは何より二人との友情かとも思う。いつも近くにいるわけではないが、 たまに会っても、昨日の続きのように迎えてくれる。近すぎず、遠すぎない、大人の普段着の付き 合い。いままでありがとう。これからもよろしく。

辻 和美


● 2月10日(金)はトラネコボンボンさんによるピンクのポタージュを召しあがっていただけます。


n100 経歴
2007年n(エヌ)立ち上げ。2008年大井幸衣・橋本靖代により、究極的に小さなトータルアパレルブランド、n100(エヌワンハンドレッド)として再スタート。100年経っても好きなもの、もしか したら変わらず着ているかもしれないものだけを、こつこつ作り続けたいという願いをこめて名付けられた。2009年(株)EIGHTY YERS PRODUCT 設立。東神田に事務所兼直営ショップを オープン、同年にn100 tokidoki shop オープンする。

トラネコホンホンのカレーランチ

017.02.11sat.12sun. 12:00~17:00(無くなり次第終わり)

カレーランチ 2000円

menu
カシューナッツ&ゴアフィッシュカレー2種盛り合わせ
ターメリックライス
サラダ・ピクルス・デザート

/galleryで開催中のn100の展覧会にあわせて、トラネコホンホンの中西さんが、/shopでカレーランチイベントをしてくれます。今回はみんなの大好きなカレーを作ってくれます。 これが、とっても美味しいのですよ!今回は全く予約無しで、来てすぐ食べられる感じにしようと思います。みなさん、温まりにきてくださいね。お待ちしています。
※お越しの際は、公共交通機関をお使い下さい。駐車場はお近くのパーキングをご利用下さい。
※予約制ではないため、お昼時は混雑が予想され、お待ち頂く場合がございます。 トラネコボンボン carry de bonbon

11th exhibition
light years

2017.01.13fri.-02.05sun.
11:00 →18:00

music :
alexander schiffgen / orient-express: the musical travelogue
阿部海太郎 / cinemashka, chika-chika cinemashka

tsukudashingo

photo by suzuki shizuka

ラリー( 繋ぐ、混ぜる)キルト

インド、パキスタン、バングラデシュ地域に見られる、布を幾重にも重ねてランニングステッチを ほどこしたキルトは、ラリーキルトまたは、カンタと呼ばれています。表と裏が全く違う印象で、 1枚で2通り楽しめる布です。ジプシーの女性たちが、手で施す不揃いの針目、気の遠くなるような ニードルワーク、もともとは、インドの女性が身につけるサリーをリサイクルして作られていたそ うです。色の組み合わせ、花柄にチェック、水玉模様などが同じ面に一緒になり、偶然性が作るパ ターンの美しさに魅了されて、グッとくる1枚に出会うと、簡単に置いては帰れません。 福岡、博多にお店を構えるlight yearsとの出会いもこのラリーキルトです。大きな扉を開けるとそ こには重厚な家具とインドやモロッコのラグや日用品が並び、心躍ります。オーナーの前田淳さん が、旅して自分の目で一点一点確かめながら集めた物ばかりで、そのクオリティーには定評があり ます。前田さんは世界中の手仕事に興味があるといいます。大量生産大量消費ではなく、人間の手 で生活に必要な物を必要なだけ作り出すくらいが良い。そんな物作りには、私たちが失っなってし まったものが見え隠れして、懐かしくて、新しいのかもしれません。

辻 和美


●1月13日(金)は福岡在住の料理家・渡辺康啓さんが暖かい無国籍スープを作ってくれます。


light years 経歴
「strange to meet you」を合言葉に旅先での縁が赴くまま活動中。
福岡を拠点にモロッコのラグやインドのキルトなどを扱うショップ「light years 」と
世界中のカゴを集めた「1834(かごや)」を今年夏オープンした。www.light-years.jp

10th exhibition
tsukuda shingo

2016.12.16 fri.-2017.1.09 mon.
11:00 →18:00

music :
brinsley schwarz / the new favourites of brinsley schwarz
ronnie lane / ronnie lane's slim chance
grateful dead / live dead

tsukudashingo

photo by suzuki shizuka

写しとコピーは似て非なり

アメリカの大学のガラス科の課題で、自分の好きな作家の作品を丸々、そっくりに作ってみなさい。という課題があった。やったことのない技法を試したり、そ の形になるまで、何回も練習を繰り返したりと、その課題から学ぶことがとても多いのに驚いた。ただ、その後、困ったことにその作家の作風が自分から抜けず に、随分と悩んだことを覚えている。作家の意図や考えにまで思いが行き届かず、その物の目で見えるところだけ模写してしまった結果だろうか・・・と今になっ て時々思い返すことがある。 一方、日本の工芸においては、古くから「写し」というジャンルがある。基準となる作品や実物をなぞらえ、形状や模様、図柄を模倣して作ることで、刀、陶磁 器では多く見られる。私個人は既に価値を認められた物を再び模倣して作ることに戸惑いを感じる。これは各々の作家の立ち位置の問題で、何が良くて、何が悪 いということではないのだが、今回紹介する木工作家の佃眞吾さんも昨今の写し方に問題があると話してくれた。「生き写しでないとコピーでしかない」。という 彼の言葉には、過去の形を借りる以上、それを単にコピーするのではなく、一旦自分自身の中に取り込み、対話させ、音楽で言えばカバーするという、つもりで 作るという意味がある。作り手が成熟していないと、いつかの私のように、過去に持っていかれてしまうのだろう。 たしかに、彼の作品は写した物もゼロから作った物もすべて佃眞吾の匂いがする。

辻 和美


● 16日(金)は珈琲、 17日(土)は抹茶を京都のお菓子と一緒に佃さんのトレーでお楽しみいただけます。


佃 眞吾 経歴
1967 年滋賀県長浜市生まれ。
1990 年京都にて家具職人として働く。
1992 年職人の傍ら「黒田乾吉木工塾」に通い木漆一貫仕事を学ぶ。
1995 年京都井口木工所にて家具・指物職人として働く。
2004 年京都市梅ヶ畑にて独立。2015 年現在、同地にて制作。国画会工芸部会員。
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