/life - gallery exhibition
/ life - gallery で開催する、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会の一覧です。
○ schedule
2025.03.21-04.13 岩田圭介
2025.04.18-05.25 SANKAKU
2025.05.30-06.29 中本純也
2025.07.04-08.17 factory zoomer
※スケジュールは変更になることがあります。
62nd exhibition iwata keisuke
2021.10.2
/life - gallery exhibition
2021.10.22 fri.- 11.21 sun. 12:00→18:00
music: moon riders/nouvelles vagues panta&hal/マラッカ talking heads/remain in light
photo by suzuki shizuka
「限り」を知って
ある日、そこにあるはずのモノや店やヒトが突然なくなることを、経験することが少し増えてきた。“当たり前にある”ことは決して、“当たり前ではない”のである。毎日の暮らしは、繰り返し、朝昼晩を告げていき、それが永遠かと思わせるが、私たちの人生に「限り」を教える出来事は、平等にやってくる。 私は、最初にお店を開いた時もギャラリーをオープンした時も岩田圭介さんから始めている。あたたかいフォルムや独創的なテクスチャー、他に類を見ない作品が彼そのもので、毎回驚きがある作家だ。そんな彼が2年前に大病をして、私に「限り」を教えてくれた。岩田さんでなくてはダメなものがウチにはいろいろあるのに、この急須もカップもだよ。こんなふうに書くと死んじゃったみたいけど、見事に復活して、展覧会をしてもらえる。(笑) 岩田さんは言う、「見たことないものを見たい!」「やったことないことをやりたい!」興味と好奇心は以前にも増して旺盛だ。制作においても、もはや自分でコントロールできることではなく、予測不能なことを作品で楽しみたいと。その延長線上に穴窯作品があるのであろう。一度電気炉で焼いたモノを再び、穴窯に入れて、サスペンスドラマ張りのどんでん返しを仕掛けるという。もはや「限り」を知った作家に怖いモノはないようだ。 辻和美
岩田圭介 経歴 1954年福岡県添田町生まれ。1977年日本大学芸術学部彫刻科卒業。 1978年多治見工業高校窯業専攻科卒業。卒業後1983年まで瀬戸、河本 五郎氏に師事、独立。 2009年、2011年、2012年とLes journées de la Céramique Paris 出品。 2013年Salon Céramique 14-Paris(コンテンポラリー陶芸展) 2015年佇まい展 MUJI (Paris, NY, Milano) 出品。 2016年Michiko & Keisuke IWATA展 at Galerie Mercier et associés (Paris) 2018年佇まい展 Playmountain EAST (San Francisco) 出品。
61st exhibition ando akiko -coordinate-
2021.08.25
/life - gallery exhibition
2021.09.17 fri.- 10.17 sun. 12:00→18:00
music: lilboi & wonstein / friends big naughty(feat.wonstein)(prod.peejay) / girl at the coffee shop kinda blue & hwa sa / i can’t make you love me
photo by suzuki shizuka
明子さんの服選び
「今日はカレーを食べに行く日だから、黄色コーデで!」とニコニコ笑顔で、その日の着ているモノの説明をしてくれる安藤明子さん。うちのスタッフが、そんなふうに服を考えたことがないと、一瞬にして、ズキューンとハートを射抜かれていた。明子さんとは、同じような仕事に携わっている仲間として、会う機会が多い。その度に、何を着ているか、ちょっと気になる。どこかの有名ブランドを一枚、シュッと着るというのではなく、モモグササロンを中心に、下にパンツを合わせたり、もう一枚サロンを重ねたり、色を揃えたハイソックスをはいたり、さらに、石やビーズのアクセサリー、古布の手作りの大きなバッグなど、明子さん独特の感性で、その日の自分を楽しんでいるようだ。彼女を見ていると、「着るモノ」というのは、自分自身の一番身近な表現だと思わせてくれる。作る表現ではなく、選んで取り合わせる表現だ。いかに自分らしく、その日一日をご機嫌で過ごさせてくれるか、そんな小さな幸せを明子さんのコーデから学びたい。 辻和美
●9/17(金)18(土)は安藤明子さんが在廊してくださいます。(事前ご予約の方優先) ●10/7(木)donguriさんによるワークショップ「旅するテ」を開催いたします。(ご予約制) ご来店、ワークショップのご予約の詳細は、いずれもfactory zoomerのHPまたはインスタグラム(@factoryzoomer_staff)をご覧ください。
安藤明子 経歴
結婚を機に衣生活を模索。1994年頃コンセプトを立ち上げ制作開始、1998年、縁あって古民家を移築、夫とギャルリ百草開廊。以降、ギャラリーと衣生活アトリエを、スタッフの協力を得て運営。一使い手の視点からの制作、続いてほしい仕事を伝えることを生業にする。
60th exhibition factory zoomer – sunny and cloudy –
2021.07.29
/life - gallery exhibition
2021.08.13 fri.- 09.12 sun. 12:00→18:00
music: clap your hands say yeah / sunshine and clouds(and everything proud)
photo by suzuki shizuka
Sunshine & Cloudy
「Life has its sunshine and its rain, its days and its nights its peaks and its valleys.――人生には晴れもあれば雨もある。昼もあれば夜もある、山もあれば谷もある」 これは、幼い頃、ベッドの中でかぶりついて読んだスヌーピーの漫画からの言葉である。つまり生きていれば楽しい日も辛い日もあるもんだ。という意味なのだが、そんなことは何度となく聞かされてきて、わかっているのだが、今年は、こんなシンプルな言葉が幾度となく浮かんでくる。 長雨の後の太陽の光はどんなに眩しいのかと、庭の植物たちを眺めて思う。伸び放題の蔓、また背が高くなっている紫陽花、今年も一輪しか咲かなかった泰山木。この2年ですっかり変わってしまった人間社会に対して、どこ吹く風としっかりと根をおろすものたち。今必要なのはそんなことかもしれない。天気のこと、庭の植物のこと、動物たちのことなど、私が日々の暮らしから感じる、とても個人的な思いをグラスの上に綴っている。それが、ひとりでも多くの方と共感できるようなら、そんな幸せなことはない。 今日も晴れのち曇りで少し雨。 辻和美
●展覧会期を「sunny」「cloudy」に分けて開催いたします。通期でご紹介する作品の他、それぞれの会期テーマに合わせた作品もご覧いただけます。 sunny:8/13(金)– 26(木)、cloudy:8/27(金)– 9/12(日) 8/13(金)・14(土)・15(日)、8/27(金)・28(土)・29(日)の日程につきましては、事前ご予約のお客さまのみのご入店とさせていただきます。 ※ご来店予約については、ホームページ・インスタグラムにて告知をさせていただきました。受付は終了しております。ご了承下さい
辻和美 経歴
1999年金沢に、ガラス工房factory zoomerを設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。その後直営店factory zoomer / shopをオープン。2009年金沢市文化活動賞。2010年〜2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。2016年factory zoomer / galleryをオープン。
59th exhibition matsubayashi makoto
2021.06.27
/life - gallery exhibition
2021.7.9 fri.- 08.9 mon. 12:00→18:00
music: zappa/mothers / meat light
photo by suzuki shizuka
ハッチング
画家は同じ形や線を自分の制作の中で何度も登場させる場合がある。松林さんの作品にもお花、果物、家など、彼の日常を表すシンボルのようなモチーフが繰り返し使われる。その中で、私が気になっているのは、線と線の交わりで生まれてくる地図のような部分だ。どうやら、この表現には名前があるらしく、「ハッチング」だよ。と教えてくれた。幼いころは漫画、学生時代に版画に出会う。エッチングで黒さを作るために、平行な線を交差させて描くハッチングは、このころから始まり、いまでは、松林絵画の重要な表現の一つになってきている。「可愛い!」と言われがちな彼の絵の、どこかに隠した現実や、ひょっとしたら闇の部分を、この縦と横の線を何度も何度も描く行為から感じるのは、ちょっと突飛だろうか?人の暮らしにおいて、光の部分があれば、必ず影もある。その影や闇によって支えられている、真ん中の部分(主体)。そんなことを考えると脇役であるハッチングから目が離せなくなった。 辻和美 ●展覧会に合わせ、犀川沿いの /shopにて高知 7days hotel のお菓子缶 Room Voi を販売いたします。
松林誠 経歴
1962年 高知県高知市生まれ 1986年 創形美術学校研究科版画課程修了 2000年 パリ国際芸術会館に一年間滞在し活動 2003年 セブンデイズホテルプラスのアートワーク
58th exhibition dōi
2021.05.9
/life - gallery exhibition
2021.6.5 sun.- 07.4 sun. 12:00→18:00
music: toyohiko satoh / viennese lute music toyohiko satoh, toru sakurada, miki satoh / music from the netherlands catherina emiw / 中世巡礼物語
photo by suzuki shizuka
ミューズの制服
「制服欲しいな」それが、私がこのギャラリーをオープンさせる時に、すぐに思ったことである。これからいろいろな方の作品をここで紹介させていただく時に、私たちスタッフ側が、“色”であってはいけない。作品から一歩引いて、引き立て役に回る“モノトーン”でありたいと考えた。かといって、風景の一部であるスタッフには、美しくいて欲しい。など、欲張りな私の願いを叶えてくれたのは、川上直子さんが主宰するDōiである。働く衣と書く“働衣”からDōiという名前になった。着ていくほどに、働く人の身体に馴染み、一部のようになっていく。 「制作の依頼を受けたギャラリーやショップに、ミューズ(女神)のような方がいないと仕事は受けない」。と、嬉しいことを言ってくれた。ちょっと笑っちゃったけど、象徴みたいなもんかな?イメージモデルさんってことだよね。依頼してから何度も電話で話し、意見を交換し、うちのギャラリーの制服はできた。大満足の出来である。その後、Dōiさんに制服を依頼するギャラリーが増え、形も増えていったようだ。 今回の展覧会は、Dōiさんが手掛けた、全国のミューズたちの制服がズラリとギャラリーに並ぶ。なんとズーマにはピンク色を作ってくださった!いろいろなお店の制服を購入できるってこんな機会はあまりないよ!ぜひごらんください。辻和美 ●会期中、Dōi 川上直子さんが東京 vrisko さんにてセレクトされたヨーロッパ古着、カテリーナ古楽器研究所の松本未来さんセレクトのCDも併せてご紹介致します。 ●展覧会にさきがけ、6月4日(金) /gallery にて、chanowa 出野尚子さんによる茶会「花花緑緑 huāhuālǜlǜ」を開催いたします。※ご予約の受付は終了させていただきました。
川上直子 経歴
Dōi 働衣 デザイナー 熊本在住
※今展は展覧会開始日が通常とは異なり、土曜日スタートとなります。 ご来店の際はご注意下さい。
57th exhibition kim hono
2021.04.10
/life - gallery exhibition
2021.4.29 thu.- 05.30 sun. 12:00→18:00
music: keith jarrett / the melody at night, with you carole king / tapestry
photo by suzuki shizuka
時代と無関係なところで
「時代が右に振れると次は必ず誰かが左に振るんだよ。日本の陶芸なんかも、利休が侘びの方向にバーンと振ったら、古田織部が豪快な方へ振り戻す。そうすると、小堀遠州がきれい寂びの方に振るんだよ」。これは古道具坂田の坂田和實さんが教えてくれたことのひとつ。最近はよくこの話を思い出す。今がその「振り」の真っ只中にいる気がしているからかもしれない。生活工芸のような、生活者の暮らしに寄り添う優しい道具たちが、一通り出回り、飽和状態。さあ、どうする?って言われているような気がしてる。今は昔のような強いリーダーは生まれない時代。ひとりひとりが、自分の目で自分の責任でモノを選ぶ時代。沢山の作家の陶のお皿からたった一枚選ぶ時、あなたはいったい何を重視しますか?料理に合うから、暮らしが美しくみえるから、もちろんです。ただ、わたくし、作り手としては、人の「欲しいから」「好きだから」みたいな、理由なんていらない、言葉に置き換えれない部分を震わせることが出来たらといつも思うんです。私にとってキムホノの作品がそのひとつです。 辻和美
キムホノ 経歴
1958年愛知県瀬戸市生まれ。 27歳の時に初めての個展。 2013年、2017年、2019年factory zoomerにて展覧会。
※今展は展覧会開始日が通常とは異なり、木曜日スタートとなります。 ご来店の際はご注意下さい。
56th exhibition iyama mikiko
2021.03.4
/life - gallery exhibition
2021.3.24 wed.- 04.25 sun. 11:00→18:00
music: cornelius / mellow waves cornelius / sensuous christopher holland / brother sun sister moon
photo by suzuki shizuka
ジャパン・リミックス中国茶
井山さんの蓋碗制作も今年で5年目になる。以前は蓋をガラスで作らせていただいていたが、今回は、井山三希子オリジナルの登場だ。私たちは、二人とも中国茶を学んでいて、その美味しさと種類の多さ、そして、知らないことを知ることの楽しさに、まだまだワクワクしている。 日本の器作家の作品が、台湾や中国の方々にも人気が出てきて、現地で展覧会を開催することが多くなって数年がたつ。日本人が中国茶器を作るのはどうなんだろ?と最初、戸惑ったこともあったが、実際は、日本の茶の湯より、カジュアルに私たちの日常生活に溶け込んでいく感じがあった。おやつの時間や晩御飯の後に、サッと蓋碗と小さい茶杯でかるく数杯。おしゃべりしながら、お茶の味がゆっくりと変わっていき、楽しい時間を過ごすことができる。実際に自分の生活に取り入れると、茶器制作への理解が深まる。これからもmade in Japan のいろいろな中国茶の器が増えていくだろう。中国生まれ、日本リミックスの中国茶は、新しいお茶の時間を私たちに見せてくれる予感がする。 辻和美
●3月24日(水)・25日(木)のご入店は、ご予約の方を優先的にご案内させていただきますので、事前のご予約をお勧め致します。また、今回は通常と異なり展覧会が水曜日スタートとなりますので、ご注意下さい。ご予約方法はこちらをご覧下さい→● ●展覧会に先駆け、茶人渡邊乃月さんをお招きして、井山三希子さんの器を使ったお茶会を開催致します。 井山三希子展茶会 「茶と茶」 日時:3月21日(日)11:00から、15:00から(各回定員12名) ○ご来店予約、茶会についての詳細は、factory zoomer のホームページ・インスタグラムをご覧下さい。 HP:http://www.factory-zoomer.com Instagram:@factory_zoomer、@factoryzoomer_staff
井山三希子 経歴 1965年東京生まれ。1990年瀬戸窯業訓練校修了。1992年愛媛県にて独立。2006年東京都八王子に制作の場所を移し現在に至る。石膏型にスライスした粘土を貼り制作する技法を一貫して続ける。現代の生活に自然と溶け込むフォルムや色、また、器の使いやすさには定評があり、多くの方々に愛される器を制作している。
55th exhibition nakao takashi
2021.02.4
/life - gallery exhibition
2021.2.19 fri.- 03.14 sun. 11:00→18:00
music: harry dean stanton / partly fiction
photo by suzuki shizuka
温かいプラスチック
大量生産を可能にするために開発された素材のイメージがあるプラスチック(樹脂)だが、この素材を使って一点一点、作品を作る個人作家がいる。名古屋在住のナカオタカシさんだ。彼が制作のパートナーとして選んでいるのは、FRP(繊維強化プラスチック)と呼ばれるもので、ポリエステル樹脂とグラスファイバーを硬化材で固めたものだ。彼は「はい、めちゃくちゃケミカルです。」と、ちょっと申し訳なさそうにするのだが、出来上がった作品からは、そういうことは全く感じさせない、人の手の温もりとモノの形に対する拘りを感じる。作家は素材と出会い、その後、何を作るか? どんな形を作っていくか?素材と形との相性は? など最終形までたどり着くのに、いろいろな問題をひとつひとつクリアしていく。このFRPは、言わば原型を作るための素材だが、その素材のテクスチャーや色や制作過程に、もうこれでしか出せない魅力を見つけてしまったんだろうな。「こんな素材、誰も選びませんよ。時間かかるし、ロス多いし、危険だし。」とニヤニヤ笑う作家、日本で一人かもしれない。 辻和美
●2月19日(金)のご入店は、ご予約の方を優先的にご案内させていただきます。初日にご来店をご希望のお客様は、事前のご予約をお勧め致します。ご予約の詳細については、factory zoomer の HP・Instagramをご確認いただき、order@factory-zoomer.com までお申し込み下さい。 HP:http://www.factory-zoomer.com Instagram:@factory_zoomer、@factoryzoomer_staff
ナカオタカシ 経歴 造形作家 1972年 愛知県名古屋市生まれ 2001年 おもに合成樹脂・FRPを用いて制作を始める 以降、名古屋市内のアトリエにて制作を続ける
54th exhibition samulo
2020.12.27
/life - gallery exhibition
2021.1.15 fri.- 02.14 sun. 11:00→18:00
music: 生駒祐子 / esquisse
photo by suzuki shizuka
私は何故アクセサリーを身につけるのか?
何故、人はアクセサリーを身につけるのか?これは自分への問いでもある。私は指輪、腕輪、ピアス、足首と、付けれるところに付けまくっているほうかもしれない。ちょっと調べてみると、「自己顕示欲が強い、人の注意をひきたい、異性に見てもらいたい部分に付ける傾向がある」とまで書かれている。おっと、ちょっと待ってくださいよ!そうでない人もたくさんいると声を大にして言いたい!もともと狩猟のお守りや神秘的象徴として始まった装身具。時代を経て権威や立場を象徴する証しとなり、やがて一般に身を飾るものとして広がっていった。そして、現代は、その存在はもっと多様化している。人のために付けるというより、自分の精神の安定や癒し……そんな存在になってきているのではないだろうか?ここで紹介するsamuloは熊本にアトリエを持つ宮本和昌氏の作品。砂漠で掘り起こされた古代の石や銀貨など、国や時代も様々な素材が彼の感覚で再構築されている。今回は新作、4回巻くとブレスレットに、3回巻くとアンクレットに2重、1重だとネックレスにと、三度美味しいデザインを考えてきてくれた。(異性に見せるわけではないが、)またジャラジャラが増えちゃうな! 辻和美
samulo 宮本和昌 経歴 香川県出身。古代の装身具の存在を知ったのをきっかけにアクセサリー制作を始める。20代のほとんどを海外を放浪しながら出土した石やガラスなどの素材を探し集めアクセサリーとして組み上げる生活を送る。2007年ブランドsamuloをスタート。2011年にセカンドラインsemenoをスタート。2015年には、熊本に直営店をオープン。
53rd exhibition tsukuda shingo
2020.11.13
/life - gallery exhibition
2020.12.4 fri.-2021.01.11 mon. 11:00→18:00
music:
alton ellis / legend carlton & the shoes / love me forever
photo by suzuki shizuka
一人の作家の振り幅
クリスマスムードあふれる12月から、すっかりお正月に変わるこの時期、一年おきに佃さんに展覧会をしてもらっている。今年もクリスマスが終わるやいなやで、洋から和に展示替えをしていく予定だ。一人の作家で、彼のように作風が多岐に渡る人は珍しい。指物、刳物、象嵌、漆などの木工技法を一人でこなしながら、制作物への興味も、西から東、古典から現代へと振り幅がある。それでいて、どの作品も佃眞吾のものになっているからすごい。最近、佃さんが、継続して作っているトレーは、イギリスの銀器から影響を受けて、形ができているという。その後、反復制作の中で、木材を変えたり、漆を施したりと、いろいろ姿を変えて登場を繰り返すが、その都度、全く新しいモノとして現れ、私たちを驚かす。変化していくモノの一方、知り合ったころから変化なく嬉しいのは、黒い漆の日常使いの椀である。これは佃さんの作品でありながら、私にとっても永遠のスタメンでもある。 辻和美 ●12/25(金)より展示内容を、漆塗りの作品を中心とした和の装いに変更してご紹介致します。それに合わせ、花人、杉謙太郎さんが季節のお花を生けて下さいます。 ※12/24(木)はディスプレイ変更の為16:00閉店とさせて頂きます。
佃 眞吾 経歴 1967年滋賀県長浜市生まれ。1990年京都にて家具職人として働く。1992年職人の傍ら「黒田乾吉木工塾」に通い木漆一貫仕事を学ぶ。1995年京都井口木工所にて家具・指物職人として働く。2004年京都市梅ヶ畑にて独立。2020年現在、同地にて制作。国画会工芸部会員。