factoryzoomer

共に生活するモノを選ぶこと

2020.01.25 gallery blog

広坂の/galleryでは、デザイン活動家 ナガオカケンメイさんの企画による「plastics」展がスタートしてから早2週間が経ちました。
前回のブログでも触れておりますが、今展は生活用品を中心にナガオカケンメイさんが集めて来られた経年変化したプラスチックの展覧会です。

プラスチックの経年変化?! 

その着目に えぇ!! と唸らずにはおられず、そして、展覧会が始まってみてそのプラスチック達と一緒に時間を共有すると、ふむふむとその世界観に引き込まれるのです。少しすり減って角が丸くなったり、色が変化しているプラスチックは、真新しいものと比べてやわらかな雰囲気になり、また、キッチュな色のプラスチックも少し変色したことで、他のプラスチックと馴染んでみたり、群れをなしてみたり、はたまた同じものでも、それぞれに個性的になっていたり…これを経年変化と呼ぶのだなと感じています。

プラスチック
プラスチック

factory zoomer/shopでは、ガラスを始め、陶・木・漆・金属・革・布など生活で使う道具として様々な素材のモノを扱っておりますが、改めて、プラスチックのモノ、プラスチックが部分的に使われているモノも沢山あることに気がつきます。

モノをご紹介する時には、これは使い込んでゆくとこんな風に変化していきますと説明する際、「育てる」 いう言葉を使ったりします。貫入が入ったり、食物の色で少しづつ着色されていったり、ツヤを増したり、ふんわりと柔らかになったり、などなど。。。

さて、プラスチックを育てる?!
育てる ⇒ 時間を共にする 
今回のplastics展のおかげで、プラスチックってそもそもなんなの?!ということ、これもあれも実はプラスチックなんだ…ということから、人間はいろんな風に、様々な場面で便利に作り、使ってきました。モノには特性があり、それぞれの素材には適した用途があります。その中で、一緒に過ごしてきたモノへの愛着は、プラスチックにも抱いてよいはずです。ナガオカケンメイさんの「プラスチックは一生モノになりえるのでは?!」という投げかけに、改めてプラスチックの便利さ、多様性と、一緒に時間を共にすること、共に生活するものを選ぶこと、経年変化したプラスチックたちは、耳を澄ますと、目を凝らすと、沢山のことを語りかけてくれています。ケンメイさんのお眼鏡にかなった経年変化したプラスチックをぜひ/galleryでご覧いただき、生活の中で使っていくモノとして一緒に考えてみませんか。<y>

プラスチック
ゲートボールの玉

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