factoryzoomer

/life

生活のハレに注目したギャラリーです。毎月、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会を開催しています。また、奥のスペースでは、スタンダードシリーズのサンプルをご覧いただけます。

factory zoomer reclaimed blue展スタートいたしました

2022.06.4 gallery blog

清々しい初夏の日差しの中、広坂の/galleryでは“ reclaimed blue ”展がスタートいたしました。
初日〜翌日6月4日15時までは、事前にご予約していただいたお客様のみのご案内とさせていただきました。

factory zoomer では実に5年ぶりの展覧会となる“reclaimed blue”展。
新作のグラスセットや、この5年の間で新たに生まれたデザインもブルーのガラスで制作されるなど、今のfactory zoomer を楽しんでいただくことのできる展覧会となっております。

ぜひ、店頭でゆっくりお選びいただければと思います。
皆様のご来店をお待ちしております。
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67th exhibition
factory zoomer -reclaimed blue-
2022.06.03 – 06.19
12:00 – 18:00
close monday

receive feeling

2022.05.28 gallery blog

/galleryで開催中の矢野義憲展も、明日5月29日までの開催となりました。
ギャラリーの中央に積み上げられた箱作品につられるように、たくさんのお客様がお立ち寄りくださいます。
SNSでご紹介しているものをご覧になり、実際にご来店くださったお客様からは「本物を見ることができて良かった」とのお声をよくいただいております。
ご覧いただいた方にはお分かりいただけると思いますが、矢野さんの作品には、写真からでは伝えきれない存在感があるのです。

初めて矢野さんの作品を拝見させていただいた時、荒削りのように見えて、細部まで繊細に施された手仕事に、作品一つ一つと真剣に向き合って制作されている矢野さんを思い浮かべました。この、切り株から切り出した木のかたまりと、ある意味対話を重ねながら制作される。この時間があるからこそ生まれる存在感なのではないでしょうか。


今回の展示で、通りに面したウィンドウで気持ち良さそうに揺れているモビール。
このモビールの葉には濃い色と明るい色の2種類の葉が使われています。
どちらも同じく<楠>なのですが、濃い色のものは<神代楠>です。
神代木とは、数百年〜千年ほどの期間、土の中に埋まっていたとても珍しい、貴重な木材です。
矢野さんは、この長い年月“土の中”=“人の足の下”にあったものを、もう一度植物の形に生まれ変わらせて、今度は、頭上でゆらゆらと木陰を作るような作品である、モビールの素材に選ばれたのだそう。
同じ木材で、月日の経過を感じられるそんな作品を、日々眺めることのできるモビールという作品に使われる矢野さんは、ご自身の作品の置かれた、その周りの風景をも意識しながら、作品を作られているのだと感じました。



矢野義憲展は、明日5/29までの開催です。
お買い上げ済みの作品も、展示用にお貸しいただいておりますので、ぜひ、実際にご覧いただき、矢野さんの作品のある風景を感じていただければと思います。

ご来店、心よりお待ちしております。
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66th exhibition
yano yoshinori
2022.04.29 – 05.29
12:00 – 18:00
close monday

as you like

2022.05.19 gallery blog

現在、21世紀美術館近くの/galleryでは、木工作家の矢野義憲さんの展覧会を開催しています。

矢野さんの代表的な作品のひとつである「箱」の作品。
今回の展覧会でも、たくさんの方が選ばれました。
それらは、ひとつひとつ違っていて、
真っ直ぐでなく、触れるとカタカタと揺れるもの。
横から見ても上から見ても四辺の長さがそれぞれ違うもの。
8つある角のうち、1つの角だけ面取りするように削られたもの。など、
とても個性豊かな作品たちです。


店頭で実際に箱をご覧になったお客様から、「何に使うんですか?」とよく尋ねられます。
矢野さんの作品は、いずれも食器としても使うことができる仕上げをしていらっしゃるので、用途は広く、使い手次第でどんなふうにも使うことができる、とても自由なものです。
多くの人は、自由度が高いとかえって迷ってしまうものですが、お買い上げいただくことができたお客様は、ぜひ、矢野さんの箱の深い懐に飛び込んでみていただきたい。と思います。
時には書類の整理のための箱として、またある時にはちらし寿司などを盛り付けて、また別の日にはおにぎりやサンドウィッチを詰めて風呂敷で包んでピクニックに出かけたり。お気に入りの小物を飾る飾り台として。。など、
【入れる】だけではなく、ひっくり返して底面を上にして【のせる】。1つで何役もこなしてくれます。


矢野さんの作品は、どれも、あえて、決まった用途を持たせず、作品を手にした私たちに、作品を楽しむための余白を残していらっしゃるように感じます。
「もしも私だったら」
と、いつか作品を手にした時に、たくさん楽しめるように、空想を膨らませておこうと思います。
ぜひ、皆様もご一緒にいかがですか?

矢野義憲展は5月29日までの開催です。
お買い上げ済みの作品も、展示用にお貸しいただいておりますので、ぜひ、実際にご覧いただければと思います。

ご来店、心よりお待ちしております。
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66th exhibition
yano yoshinori
2022.04.29 – 05.29
12:00 – 18:00
close monday

67th exhibition factory zoomer

2022.05.18 /life - gallery exhibition

2022.06.03 fri.- 06.19 sun.
12:00→18:00

music:
cnblue / blue sky
norah jones / the grass is blue



photo by sasaki takanori



reclaimed blue project/再生する青


10年前に「reclaimed blue project / 再生する青」と名付け、工房にたまった廃棄用の黒いガラスとご家庭でご不要になった、もしくは破損した当工房の作品の引き取りを中心に、溶かし直しを始めた。(幸いにも作品をそのまま、返してくる方はまだいない)ごちゃ混ぜに溶かすと、絵の具のようにグレーのガラスになるかと思いきや、藍色とよんでもいいような深い青が生まれた。特別な調合をしたわけでもなく、ガラスの持っている性質に逆らうことのない溶かし直しで、オマケのようにできた美しい青。直感的に、自由で、少し特別なモノを作ろうと思った。リサイクルを声高々にうたうことはしたくない。これからは、それが、当たり前の時代がくる、モノを生み出す人間として心に刻みつけておこうと思い10年。世の中がSDGsと騒ぐ中、私はいったい何ができているんだろうか?相変わらず、ガラス制作には、電気もガスも水も使う、せめて、人の気持ちを癒し、生活を豊かにするモノを精一杯作り、手渡していきたいと願うばかりだ。 辻和美



辻和美 経歴
1999年金沢に、ガラス工房factory zoomerを設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。その後直営店factory zoomer / shopをオープン。2009年金沢市文化活動賞。2010年〜2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。2016年factory zoomer / galleryをオープン。


※6/3(金) 終日、6/4(土)の 一部の時間帯 は、事前ご予約制とさせていただきます。ご予約方法は、factory zoomerのホームページ“information”の最新の記事をご覧ください

本日より矢野義憲展です

2022.04.29 gallery blog

清々しい春の日差しが心地よい日が増えてきました。
本日から、広坂の/galleryでは木工作家の矢野義憲さんの展覧会がスタートします。

factory zoomer では初めてのご紹介となる矢野義憲さん。
全ての作品は、ひとつの木の塊から掘り出されているもの。
時に巧妙で、時に荒々しくみえる作品は、実際に手に取ると滑らかで柔らかな手触りで、木の持つ優しさを感じられます。

ぜひ、実際にお手にとってその優しさを感じていただけたらと思います。
初日の今日は、矢野さんも在廊してくださる予定です。
ご来店お待ちしております。


66th exhibition
yano yoshinori
2022.04.29 – 05.29
12:00 – 18:00
close monday
※初日の4/29(金) 終日、30(土) 15時までのお時間は、事前にご予約いただいたお客様のみのご入店とさせていただきます。
※作品は、お一人ごとに購入点数を1点とさせていただきますが、ご予約のお客様で完売する可能性がございます。ご了承ください。

66th exhibition yano yoshinori

2022.04.13 /life - gallery exhibition

2022.04.29 fri.- 05.29 sun.
12:00→18:00

music:
haruka nakamura



photo by suzuki shizuka



静かな熱量


人は、目に見えるものだけ、耳で聞こえるものだけを、全てだと思いがちかもしれない。でも実は、見えないものの中に真実が隠されていたりすることも世の中には多くある。アートなんかは、まさに見えないものを見せていくようなことだとつくづく思う。のようなこ
とを、矢野さんと話しながら、考えていた。彼は、幼いころから、画家である母の影響で、絵を描いていたが、モチーフを描くのではなく、そのまわりの空気を描くようにと言われ、それがどういうことかの答えをずっと探してきた。

「空気を描くってどんなことだろう? 空気を描くってどんなことだろう?」

矢野さんの答えは、その後、ひょんなことから出会い、今の彼を象徴する木の仕事の中にあった。彼が作るものは、板だったり、箱のようであったり、へこんでいるから器のようであったり、人間と接点があるような、ないようなものであるが、そこに、それがあるだけで、空気を作る——そう、空気を描くのだ。目に見えない周りの空気をも作品にしてしまう静かなエネルギーを放っている。空気のような無味無臭な作品が目立つ昨今、ちゃんと匂いがする作家に久しぶりに、出会った気がした。  辻和美



矢野義憲 経歴

1973年 東京都生まれ
1998年 スウェーデン エーランダ島の手工芸学校に短期留学
2000年 木工造形作家の元で指導を受け制作を始める
2003年 福岡県糸島市に自宅、工房を構える
10年間、美術館、博物館、茶室、能舞台で年に1度だけ個展を行なう
その後、国内外で個展を開催する


※4/29(金) 終日、4/30(土) 一部の時間帯 は、事前ご予約制とさせていただきます。ご予約受付は終了いたしました。

使い心地の良さの理由

2022.04.10 gallery blog

中本純也さんの展覧会がスタートしてから2週間が経ちました。
前回の展覧会以降、ショップでも少しずつご紹介させて頂いていた中本さんの作品ですが、その使い心地の良さを知ってくださったお客様を中心に、日々、たくさんの方にご来店いただいております。

ディスプレイの日、メンテナンスを終えたばかりで真っ白な空間の/galleryに作り上げた大きな食器棚。
作品を数点置いただけで、もう、そこは淡色の美しい世界になりました。
同じ釉薬、同じ土を使って作られている中本さんの器ですが、このグラデーションは、多くの方がご存知のように、薪窯で焼成されている作品ならではのものです。

中本さんの器の魅力はその見た目の美しさももちろんですが、なんといっても使いやすさにあります。
“使いやすさ”と一言でいっても、それは、10人の方がいたら10通りあるものの。でも、きっと、中本さんの器はほとんどの方の思う使いやすさに応えてくれる。そんな頼もしさがあります。

我が家の食器棚にある中本さんの器は、ほとんどが食器棚にしまってもまたすぐに使う。という繰り返しで、休む間がないほどいつも食卓に並んでいます。
“つい、手にとってしまう” のはどうしてなのか、、もちろん、外見のシンプルさも関係している事だとは思いますが、とても、使い心地が良く安心感があるのです。
器を棚から出して、使って、洗って、また仕舞う。
その一連の流れのそれぞれの場面で、ストレスなく器を使える。そんな事をイメージしながら制作されているのだと感じました。
心地よく器を使うひとつとして、口当たりや、手に取った時の重みなども意識されています。
それは、器によって口元の厚みや重心のバランスなどを考え、時には土の中の水分量を少し変化させて質感を調整されているのだそうです。
こういった、中本さんの使い手への思いやりを、私たちは無意識のうちに受け取っていたのだということに気づきました。
同じアイテムでも、前に出会った時とちょっと違う。きっと、使いやすく改良を加えながら作られているからこそ、つい、今日も手にとってしまうのでしょう。

一度使ったら、きっと、もっと使いたくなる。
そんな中本さんの器を選びに、ぜひ、お越しください。

ご来店、心よりお待ちしております。
(n)


65th exhibition
nakamoto junya
2022.03.25 – 04.24
12:00 – 18:00
close monday

◇会期中、犀川沿いの/shopでは中本さんの白い器にちなんで、中国茶の白茶と白い桃包子(黒胡麻餡)を、中本さんの器を使ってお召し上がりいただける、スペシャルメニューをご用意しております。こちらもぜひお召し上がりください。
◇インスタグラムなどの掲載の作品で、気になる作品がございましたらお気軽にお問い合わせください。ご説明ののち、通信販売にも対応させていただいております。お問い合わせ:info@factory-zoomer.com または 076-255-6826



本日より中本純也展です

2022.03.25 gallery blog

ギャラリーの前の大通りには、今年も桜の時期に飾られるぼんぼりが登場しました。桜の蕾も少し色づいてきたようです。
冬が長い北陸の春はやはり特別なもののように感じます。

そんなワクワクのたくさん詰まったこの季節にご紹介するのが、中本純也さんの、おおらかな白磁の作品です。
薪窯で焼成される器たちは、実用的でとても使い勝手が良く、食卓のスタメンになること間違いありません。

ぜひ、店頭で1つ1つお手にとって、器の温かみを感じていただけたら嬉しいです。ご来店、お待ちしております。


65th exhibition nakamoto junya

2022.03.13 /life - gallery exhibition

2022.03.25 fri.- 04.24 sun.
12:00→18:00

music:
Andrés Segovia/The Baroque Repertoire, Vol.2
Vladimir Horowitz/Horowitz Plays Schumann



photo by suzuki shizuka



中本土器的生活推進研究所


「これと同じモノをオーダーしても決して同じモノが来ないよね!」と、お店の方からいつも、怒られるんですよ。でもそんなもん覚えてないですよね。同じ夢は二回見ないもん。とあっけらかんと、作る気がありましぇーん。と言っている。炉から出て来たばかりの、ボテっとした形の白磁は、どれも同じようで同じでない。食器なのに、今にものっそりと動き出しそうな、動物のような佇まいがある。「中本さんの作品は、形が勝負ですよねー」と思ったまま、投げかけてみた。即座に「形じゃないんですよ。印象なんですよ」と返ってきた。これは、シメた!と思った。多分、それを聞きにここまできたような気がした。作家が見ているのは、目の前の形や色やテクスチャーではない、何か、もっと遠くの掴めそうで掴めない輪郭、それを彼は「印象」と呟いた。それに近づくための、同じようで同じでない形。白のなかの無限の幅。作家の果てしない宝探しの旅は、今日も続いている。 辻和美



中本純也 経歴

1967年生まれ。素朴な焼き物に憧れて、1999年より薪窯による器づくりを始める。現在は磁器を薪窯で制作。

【 緊急告知 】“color”展(サプライズ) 開催のお知らせ

2022.03.3 /life - gallery exhibition

21世紀美術館横のfactory zoomer /galleryにて、明日、3月4日(金)より、“color”シリーズの展示を行います。展覧会というよりは、お買い物のついでにギャラリーに寄って、ちょっと見ていこうかな?気に入れば買ってみようかな?という当たり前の風景をつくりたいと思い、このような前日告知をしてみました。びっくりしている方、怒っている方、笑顔の方、色々なお客様のお顔が目に浮かびますが、これも一つの販売方法の実験として、お付き合いください。

今回も、54色の透明色のカラフルなグラスたちが、/galleryの店内に並びます。
これまでのcolor展でご紹介していた、めんちょこ(小)、普通のコップ(中)、シャーレグラスの形に加え、新たに、むんちょこや台形鉢などの新しい形も登場予定です。
また、犀川沿いの/shopでは、color展に合わせてカラーのグラスを使用したスペシャルカフェメニューもお召し上がりいただけます。
展覧会は3月21日まで続きますので、ぜひ、期間中ご都合に合わせて、両店舗にお越しください。
ご来店お待ちしております。

※新型コロナウィルス対策のため、お客様の人数を調整しながらのご案内とさせていただいておりますので、お待ちいただく場合がございます。ご了承ください。




factory zoomer
color

2022.03.4 fri.- 03.21 mon.
12:00→18:00



color

「color」という作品を作り始めて今年で12年になる。最初の展覧会は東京、吉祥寺にあるfèveというギャラリー。その後、高知、北海道、多治見、福岡と、お呼びがかかれば、どこへでも巡業している。もはや、(自分で言うのはなんですが……)代表的なシリーズのひとつだ。当時、色を使って作品を作りたかった私は、どんな色を使うかにあまり、興味がなかった。というか、決める事が出来なかった。悩んだあげく、それならば、全ての色を並べてみよう!私自身が色を選択する必要はないのかもしれないと、考え直してから、いろいろなことがまとまり始めた。ひとつの大きなテーブルに並べた色のコップには、人種、容姿、生い立ちなどで、差別や偏見がないようにと願いを込めた。そして、並んだコップを眺めているうちに、色についてあらためて、学ぶことになる。当たり前と言われそうだが、考えても見なかった……。色は、他の色によって見えかたが違ってくる。引き立てあっているんだと、なんだか人間も同じだ。自分一人で生きているように意気がっていても、まわりの多くの人に支えられ、引き出されて一人一人が、今そこに在るのだと。辻和美



辻和美 経歴

金沢美術工芸大学商業デザイン科卒業後、カリフォルニア美術大学(CCAC)卒業。ガラスを学ぶ。その後日本に戻り金沢卯辰山工芸工房にて専門員を務め、1999年に独立。金沢市内にガラス工房「factory zoomer」を設立。作家の日常の身近なテーマをガラス素材にて表現。器やアートの境界をとくに意識しない物作りをする。
1999年 発電所美術館にて「三人のGLASS展」出品。
2005年 金沢市犀川ほとりに「factory zoomer/shop 」をオープン。
2006年 群馬県立館林美術館にて「光のかけら」展に出品。
2008年 「Daily Lifeー辻和美作品集」上梓。
2009年 金沢市文化活動賞受賞。
2010年 金沢21世紀美術館「KOGEIいろいろ」出品。
2010年~2016年 金沢市主宰の生活工芸プロジェクトディレクターを務める。金沢にて「生活工芸展」「作る力」「繋ぐ力」展、実ショップ「モノトヒト」をディレクション。
2016年 金沢市広坂に「factory zoomer/gallery」をオープン。
2020年 名古屋ミッドランドスクエアにて「Daily Life-reclaimed blue-再生ガラスによるクリスマスツリー」制作、設営。同作品で日本空間デザイン賞、サステナブル賞受賞。
●現在作家を含め5人で制作に携わる。日本全国をはじめ韓国、アメリカなどで個展多数。

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