11月に入り、秋も終盤。冬の足音が聞こえてきました。ARTS&SCIENCEの11月のアイテムのご紹介です。winter seasonを迎え、獣毛のシリーズが届いております。今シーズンの大きなテーマである、原色無着色シリーズ。カシミア、キャメル、ヤクの原料を吟味し、原料を染色せずそのままの生成りで糸を作って、それぞれを違う規格で織り上げました。ナチュラルな世界を、存分に楽しんでいただけたらと思います。
フランネルとは、太く短い 紡毛(ぼうもう)糸 を使った、柔らかい毛織物のことをいいます。薄地で柔らかいのが特徴で、フェルト生地の一種なので、生地の厚みに対して、そこまで重たくはありません。また、縮絨・起毛を施しているので、織り組織が密になっており、弾力性に優れた生地になっています。そのため、型崩れしにくく、生地がへたりにくいのも大きな特徴です。起毛素材特有の、伸びがあり柔らかな着心地もフランネルの魅力のひとつです。
カシミア糸、ホワイトヤク糸で作られたフランネルは、それはそれは軽くて暖かく、上品な光沢があるブラウスに仕上がっております。特にこちらのナチュラルホワイト原料で作られたホワイトヤク糸は、とても希少で、市場にはほとんど出回らず、ダイアモンドに近い価値があるのではないかと言われています。素材を見ていただくと、その良さ、魅力は存分にわかっていただけると思います。
キャメル最大の特徴は、年間の寒暖差が80度以上もあるような厳しい環境を生きる為に進化した毛の作りです。ラクダの毛は、中心にたくさんの穴がある多孔質繊維となっており、十分に空気を含むので保温性がウールと比べてもかなり高く、高級毛布などにも用いられます。この多孔質繊維は吸湿性と発散性にも大変優れています。放湿力はウールの2倍とも言われており、吸湿性に関しては現在世の中にある天然繊維の中で最も高く、40%前後の水分を吸っても濡れ感がないとされています。
このキャメルと、そしてカシミアの極太の単糸を作って、粗野な綾織で、仕上げも洗って乾燥させただけという、原料の味わいをシンプルに力強く引き出した素材のコートになります。ほどよく細身のシルエットに、小ぶりなボタンはとても上品な一枚です。
ホワイト、ブルー、ネイビー3色の、太番手紡毛単糸を三子撚(三つ杢)にして、織り上げた平織物。仕上げで起毛+荒いをかけて組織を馴染ませているので、糸を解してみないとその三つ杢の存在を確認するのは難しいかもしれません。三つ杢の絡み合う色合いが、柄の様な雰囲気に見えることもあり、とても奥深くて表情が豊かです。
とてもたっぷりとしておりますが、驚くほど軽くて暖かです。上質で軽くて暖かな毛布をまとっているような感覚になります。ぜひどのコートも着比べて、色合い、素材の感触、シルエット、着心地を確かめていただきたいです。
こちらは原着無染色の高級獣毛ボア(丸編)シリーズです。ボアとは、羊やプードルなどの毛並みを想像させるモコモコとした毛羽で覆われた編み地のことをさします。地組織にウールの双糸、ボア糸に原着の太いカシミア単糸をたっぷり使って編み上げたとっても贅沢なボアです。遊びココロのある最高級のボアは、誰もが見ただけで幸せになり、ユーザーにとっては、手放せないひとつになりそうです。
幸せな気分にしてくれるA&Sのwinter seasonのアイテム。寒くなるのがちょっと待ち遠しくなるような…
冬のあったかアイテムが揃っております。ぜひお出かけください<y>