factoryzoomer

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生活のハレに注目したギャラリーです。毎月、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会を開催しています。また、奥のスペースでは、スタンダードシリーズのサンプルをご覧いただけます。

42nd exhibition antipast

2019.09.20 gallery exhibition

42nd exhibition
antipast2019.10.11 fri.-11.10 sun.
11:00→18:00

music :
Carla Bruni/Stand by your man
Don maclearn/Vincent
debussy/clairde lune

photo by suzuki shizuka

靴下から生まれたお洋服

草花、昆虫、小鳥、抽象など、いろいろな柄の靴下を作っているブランド、antipast(アンティパスト)をご存知だろうか?二人の女性デザイナーが織り成す世界感は、ロンドン、パリなどのヨーロッパが、彼女たちの最初の発表の場所で、30年近く経った今も継続して発表しているせいか、どこか、アバンギャルド。世の中の流行などとは、ちょっと無縁の我が道を行く派だ。毎回、自然だったり、文化だったり、自分たちの感じる今を靴下にこっそりと込めて作っているような気がする。その上、職人の技術はしっかりと担保された、実は骨太な靴下なのだ。また、その靴下を制作する工場の仕事を絶やさないためにも作り始めたのがこのようなカーディガンだというから、グッとこないわけがない。靴下と同じ製法、柄で作られた前身頃をさらに、ニット屋さんに持って行き、仕上げてもらうらしい。その間にも裏地はどうするなどの執拗な試行錯誤は続く。休まる時間などないよね、そりゃ。「キャー、カワイイ!」と言われる裏舞台は、いつもだれかの強固な意志と多大な仕事量で支えられているようだ。 辻和美

●10/11(金)〜12(土)午前中は、デザイナーのカトウキョウコさん、ジヌシジュンコさんが在廊して下さいます。
また、初日には「UN(アン)」渡部美保子さんのお菓子をご用意してお待ちしております。

antipast経歴
1991年2月Coup de Champignon設立。2000年3月まで PARIS PREMIERE CLASS の3月、10月展に出展。2000年10月、PHILIPPE MODEL氏所有のメゾンにてプライベートコレクションを開始。2005年、S/Sシーズンよりアクセサリー中心のANTIPASTに加え、ウエアーを中心としたラインの展開を開始。2007年10月、パリの展示会をTER ET BANTINE SHOWROOM に移転。現在は年2回のペースで単独展にてパリ、ミラノ、東京にて展示会を開催。

ヤンさんのトレイ

2019.09.19 gallery blog

ヤンビョンヨン展が始まり二週間。街の空気も透き通り、ようやく過ごしやすい季節となりました。今年もあっという間に終わってしまいそうです。

今回はトレイ(お盆)を紹介いたします。

漆器のお盆は洗いやすく衛生的。その様な性質上、お皿のようにそのまま食材を盛り付けることも出来る。年中活躍する道具です。

日本ではこれからの季節、特におもてなしの機会も多い年末年始には、重宝されますね。漆器をひとつ取り入れることで、いつもの食卓もパッと華やかに。少し特別な空間を演出してくれます。気持ちも新たに自然と背筋も伸びることでしょう。

工業デザインを学ばれていたヤンさん。トレイもシンプルで洗練されたデザインです。一見すると凛とした雰囲気ですが、しっかりとあたたかみを感じます。…何故なのでしょうか?それには作家の意図が隠れていました。

ひとつひとつ異なる彫り跡。通常はサンドペーパー等で素地の彫り跡を消すところを、ヤンさんはそれを残した状態の上に漆を塗り、磨いてを繰り返して仕上げを行うことで、敢えて手仕事の跡を残しているそうです。

「作品を通して、自分の手の感覚を大切な人に感じてもらいたい。」

それは妻や子を想うヤンさんの気持ち。全ての作品に込められた願いでもあります。

家事や育児で忙しい奥様の手を、作品を通して手仕事でサポートをしたい。やりやすく出来るように…と。

思い遣りの気持ちが、ぬくもりとなって私達にも伝わるのですね。

「ひとつひとつ違う中から、好きな作品を見つけ出してほしい。」そんな思いから、使用されている木材も異なります。気になる作品がありましたら、お気軽にスタッフまでお尋ね下さい。

実際に作品を手に取ると、ぽってりとした厚みや、優しい漆の色味がよく分かります。

それは、ブログでは紹介しきれないあたたかみ。様々な角度からその素晴らしさを感じ取っていただきたいです。

ぜひ畳の上でゆっくりと、店頭にてご覧下さい。ご来店をお待ちしております。(f)

ソバンとの出会い

2019.09.16 gallery blog

広坂のfacoty zoomer /galleryのヤン ビョンヨンさんの展覧会。

スタートしてから10日あまりがたちました。

初日には、料理家であり、韓国文化のコーディネータでもある、チェ ジウンさんがご用意して下さった、マッコリや韓国のお餅・おつまみなどが並び、異国の雰囲気漂うギャラリーの雰囲気を、お客様に楽しんでいただくことが出来ました。

私たち、日本人にはあまり耳慣れない「小盤(ソバン)」という形。

今回初めて出会った方も多いのではないでしょうか?

日本で言うお膳のような。。。というと伝わりやすいのですが、日本のお膳とはまた少し違って、ソバンは、地域や位に寄って様々なデザインがあり、シンプルな形、彫刻が施されている華やかな形など、とてもバリエーションが豊かです。

ヤンビョンヨンさんがソバンを制作するようになったきっかけは、工業デザインを学んでいた大学時代に読んだ、1冊の書籍との出会いだったそうです。
それは、日本人柳宗悦が韓国の民芸について書いたもので、その本を読みとても強く心を打たれたヤンさんは、大学院を卒業後、韓国文化の家でソバン制作を学ばれました。
柳宗悦は、李朝文化を広く日本に伝えた人物の一人としても知られる方。民芸運動の父も呼ばれ、李朝家具などについての文献も多く残しています。

日本で書かれた韓国の文化を伝える本がきっかけで、韓国のヤンさんが韓国の伝統的な工芸品を作る。
そして今回、日本でそのソバンをご紹介させていただくことが出来ることに、日本の私たちとヤンさんとの不思議なご縁を感じました。

ヤンビョンヨンさんのソバンは、どれも1点もので、漆の厚みや足の形、大きさなどが違います。
ぜひ、店頭にて木と漆の温もりのある作風を手に取って感じていただければと思います。

皆さまのご来店を、心よりお待ち申し上げております。

(n)

本日よりヤンビョンヨン展です

2019.09.6 gallery blog

本日より広坂の/galleryでは、韓国の木工作家 ヤン ビョンヨンさんの展覧会がスタート致しました。

ヤンさんが作られる、木を削った跡のあたたかみのある小盤。

白漆の作品は、モダンな印象で、現代の生活様式のインテリアの中にもよく馴染みます。

初日の今日は、チェジウンさんがいらっしゃり韓国の蓮花茶やおつまみなどをご用意下さっています。

ぜひ、この機会にご来店下さい。

皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げております。

(n)

41st exhibition yang byeong-yong

2019.08.22 gallery exhibition


2019.09.06 fri.-10.06 sun.
11:00→18:00


music :
チョーヨンピル/第7集、第8集

photo by suzuki shizuka


ソバン(小盤)


私が韓国の話をする時に、いなくてはいけないオンニ(姉さん)はチェジウンさんという方だ。またもや、十数年前にさかのぼるのだが、二度めのソウルで、美味しい韓定食屋、美しい韓国の伝統工芸、建築など、本当に丁寧に案内してくれた。今回のヤンビョンヨンさんも彼女の家で見つけたソバンがきっかけでもあり、決め手でもあった。それは、ただひっそりと強く主張することもなく枕元に置かれて、水とコップ、小さなお花が添えられていただけなのに、心に残るモノのひとつになっている。
ソバンは韓国李朝時代に主に作られ、広まった、脚付きの小さなお膳のことをいう。地域により、デザインは様々だけど、食事を台所から運び、そのまま食べるという合理的な考えで作られている。韓国の住宅のオンドルから食べ物を守るためにも、床から少し上がったデザインは、理にかなっている。王様、貴族、庶民の生活に至るまで、いろいろなタイプが過去に作られたに違いない。ヤンさんも工業デザインを勉強されたがその後、韓国伝統文化であるソバンに魅せられ、今はひたすらその制作で忙しい。韓国の住宅も日本と同じく、すっかり西洋化が進み、ソバンも少しずつ姿を消しているという、そんな時だからこそ、若いクラフトマンが作る古くて新しいソバンに未来を感じるのだ。    辻和美

ヤン ビョンヨン 経歴
韓国のキョンミョン大学の工業デザイン科にて準学士を取得後、韓国文化遺産財団が運営する韓国文化の家にて3年間、漆と小盤の制作を学ぶ。2004年に、京畿道の坡州市に工房を設立し現在に至る。2018年には、スペイン、マドリッドの国立装飾美術館にて「The Journey of Time」に出品。2019年にはイタリアミラノサローネにグループ参加するなど国際的に活躍。国内外で個展、グループ展を多数行う。

40th exhibition momogusa haku-origin

2019.07.20 gallery exhibition

2019.08.09 fri.-09.01 sun.
11:00→18:00

music :
MAMAMOO / White Wind
The Beatles / White Album

photo by suzuki shizuka



白–原点

名古屋から移築された100年以上前の民家を展示場にした、その場所は、誰にでも門を開いている感じはなく、「お前は準備ができているのか?」と見る側もちょっと背筋を伸ばして入っていく、そんなイメージだったが・・・実際足を踏み入れるとオムツをした赤ちゃんが畳を自由自在に横切り、こちらに向かってくるし、多くのお客様のあけすけな会話、あと、店主ふたりのてんてこ舞いの様子。雅信さんは、ひとりでも多くの人と話をしようとしてくれていた。私も自分の仕事の話をした時に「同志じゃないか!」とポンっと肩をたたいてくれたことが、いつかこの場とこの人たちとまた、どこかで繋がる予感を残した。 アート、工芸、デザインなどのカテゴリー分けや既存の固定概念に辟易していた私たちの共通点はまさにタテ軸の考えをやめてヨコ軸でモノを考えていくこと。「生活」こそが作り手がもう一度帰る場所、立つべき場所ということだった。同時代に生き、同じようなことを考えている人に、作っている素材や住んでいる場所などを超えて、出会えたことに心から感謝する。 「白」はまさに原点という展覧会かもしれない。雅信さんは、足していろいろな白を作り出していく、明子さんは、どんどん削いで素を白と考える。全く違う二人の白は百草という大きな器のなかでシックリと今日も佇む。辻和美

◯8/10(土)/galleyにて安藤雅信さんによる中国茶会を開催致します。(ご予約制)→詳しくはこちら


百草 経歴
1998年10月、移築した古民家でギャルリ百草開廊。企画と常設展示の他、手仕事のプロダクトである日用品、百草オリジナル製品を展開。また、ギャラリストであると同時に、雅信-陶作家、明子-衣服作家として作家活動もする。美術と工芸の境界を取り払い、使い手・作り手・伝え手の立場から、ハレとケの生活提案をスタッフと共に行っている。

39th exhibition f.z. + kit

2019.06.20 gallery exhibition

2019.7.5fri.-8.4sun.
11:00→18:00

music : plastics/copy

39th exhibition f.z. + kit

photo by suzuki shizuka


glass ⇄ plastic

京都の御所の近くにKi tという小さな雑貨屋がある。女店主の椹木さんは、古今東西新旧問わず、ご本人のお目にかなうモノに出会うため、いつもアンテナを張り巡らせ、走り回っている。いつもこの店を訪れると帰りには、何か持って帰ることになる。好きなモノが似てるのだ。店の中で目が止まるモノはいろいろあるのだが、古いプラスチックなどは、何故好きか? と聞かれても、ただ好き! という答えしか見つからない。感覚的にグッと来てしまうのだ。そういうことで、一度めの個展は、2017年。そのKi tで行った。もともとはガラスの代用品だったプラスチックをもう一度ガラスに作り戻したくなったのだ。普段から制作しているSTILL LIFE(静物)のスピンオフ展覧会としてスタートしたのだが、自分にとってそれはとても有意義な展覧会だった。プラスチックをガラスで写すって、ちょっとナンセンスなことが楽しすぎたのだ。ただコピーするのではない、いろいろ切ったり貼ったりの試行錯誤が始まる。そこが私にとっての作家としての腕の見せ所でもあり、試練の場でもある。その後そのまま作り続け、工房のスタンダードになった作品もある。今年は金沢で、そして京都で再びと、彼女とそんなふうに自分たちが驚くモノを作っていけたらと思う。バイヤーと作り手が一緒にワクワクできるってあまりあることではない。 彼女は今韓国を散策中だ。「帰ったらまたすぐ変子(私と彼女の隠語)送りますからー」と、ラインが入った。さっ、どんなネタ元を送りつけてくるのかしら?楽しみだ! どこからでも、かかってらっしゃい! 辻和美

◯7/4(木)に、内覧会を開催致します。

辻和美 経歴
1964年生まれ ガラス作家/ショップ・ギャラリーオーナー 1999年金沢に、ガラス工房 factory zoomer を設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。2009年金沢市文化活動賞。2010年~2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。

椹木知佳子 経歴
1977年生まれ 雑貨屋Kit 店主 家庭教師、書店員として働いたのち、2012年より京都の河原町丸太町で開業。古今東西新旧問わず、いま自分が面白いと思うものを追いかけ中。辻 和美

38th exhibition arts & science home collection

2019.04.10 gallery exhibition


2019.5.31fri.-6.30sun.
11:00→18:00

music :A&S store music

arts & science home collection

photo by suzuki shizuka


見せないお洒落
もう30年も前の話になるが、カリフォルニアはサンフランシスコで美術学校に通っていた私は、美術館と同じようにデパートをウロウロするのも好きだった。その中でも、家庭用品売り場は、見たことのない美しい道具にドキドキし、寝具売り場では、ベッドリネンやタオルの種類の多さに高揚したものだった。その中から何時間もかけて、ラルフローレンのペーズリー柄の枕カバーを買った。でも本当に欲しかったのはその横にあったパイル地のバスローブだった。そうフランス映画なんかで、主人公が、お風呂上がりにサッと着て、なんとなーくそのまま1日を過ごしちゃったりするシーンに憧れた。もちろん、その当時の私には身分不相応で、そのまま今に至っている。 ソニア パークさんがオーナーで、クリエイティブディレクションも務めるARTS & SCIENCEの第1号店が代官山に出来た時、ソニアさんが家の中で使う本当に好きなものを紹介したくてお店をオープンしたと言っていたのを覚えている。パジャマ、タオル、下着など、つまり人に見えない部分に目を向け、より日常を豊かにする提案だ。外に出る時はバッチリ決めているが、家ではジャージにTシャツというのが、いまだ、多くの日本人の姿かもしれない。本当のお洒落って、人に見せるものではなくて、自分自身をワクワクさせるものなんじゃないかなって教えられた。今回、私は、やっと念願のバスローブを買ってみようと思っている。
辻 和美

ARTS&SCIENCE 経歴
ソニア パークがクリエイティブデレクションを務めるセレクトショップ&ブランド。2003年にスタートし現在都内に8店舗、京都に4店舗を運営している。オリジナルの服をはじめ日常品から作家もの、食の分野に至るまで幅広く展開しており、2015年よりホームコレクションを本格的にスタート。肌触りや着心地、使い勝手を追求した、日常をより快適に過ごすためのアイテムを提案している。
www.arts-science.com

37th exhibition toranekobonbon

2019.03.10 gallery exhibition

2019.4.26fri.-5.26sun.

11:00→18:00


music :
YOAV ILAN / stories without words
グッドラックヘイワ/ Lm
toe / Our Latest Number

toranekobonbon

photo by suzuki shizuka



変わりもんの幸せ

「子供のころは、変わりもんって、言われてました」。まわりの女子たちが、少女漫画の中の主人公がいじめられているのをテレビで見て楽しんでいることに共感できず、野生の王国や動物のドキュメンタリー番組が大好きだった少女時代。すでに生きにくさは感じていたという。それを聞いてうんうんとうなづいてしまった。人となんか違う、合わせよう合わせようと思ってもますます遠くなる自分。私は何者で、何になりたくて、こんなに足掻いているのだろう?と表現を仕事にしている人間は何度もそんなこと考えるんじゃないかな? トラネコボンボンの主宰の中西なちおさんは、料理人でもあり絵描きでもある。どちらも誰かが代わりのきく仕事の仕方をしていない。不器用なんです。とよくおっしゃるが、出来上がりの完成度からは全く想像がつかない。そして、彼女は一生懸命に仕事をする。手を抜かないのではなく抜けないのだ。不器用なのは、生き方かもしれない。彼女にとっての表現はだれかのためなんだろうなって考えたことがある。だれかが喜んでくれる顔、美味しいと言ってくれることが嬉しくて、それがあれば、なんかこれからもやっていけるような気がしてるんじゃないかな?って想像だよ。本音と弱音は簡単には吐いてくれない。だから好き。今回は、サイトヲヒデユキさん装丁の新作絵本「A Book Cat Dictionary」の原画展です。
辻 和美


● 4/26(金)・27(土) /galleryにて ジューススタンド
● 4/29(月) /shopにて コーヒー&サンドウィッチーズ(要予約)※ご予約は終了しました


作家と経歴

中西なちお
1973生まれ 料理人
2007年よりトラネコボンボン主宰。旅するレストランと称し、各地で料理イベントを企画しながら動物の絵を描いている。著書に「世界一周猫の旅」「猫ごよみ365日」など。

サイトヲヒデユキ
1970生まれ 装幀家/グラフィックデザイナー
装幀・造本設計などのグラフィックデザインに携わる。主宰するブック&ギャラリー『書肆サイコロ』では、企画展に合わせ少部数だからこそできる手仕事を加えた本を研究・発表している。 著書に「記シヲ憶フ」「余墨」がある。

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