factoryzoomer

73rd exhibition 佃眞吾

2022.11.5 /life - gallery exhibition

2022.11.25fri.-2023.01.08sun.
12:00→18:00
※12月30日(金)〜2023年1月2日(月)までお休みを頂きます。1月3日(火)から通常営業となります。

music:
the clash / sandinista!



photo by suzuki shizuka



曲線と直線


器物を作っていると、必ずぶつかる地面との接点、そして、宙へと放たれた口元の処理。この2箇所に作家らしさを見つけることが多い。土、木、ガラスなどの素材により、その仕上げ方はいろいろだが、柔らかく仕上げるか、キリッとさせるかなど、ごちゃごちゃ考えているうちに素材はすぐ、新鮮味を失い、グッタリしてしまう。迷いなく手を(道具を)入れていかなくてはいけない。結局は、作り手自身の経験とセンス(またこれか!)に委ねられるわけだ。
佃眞吾さんはその柔らかさと鋭さを巧みに使い分ける作家である。丸いものは丸く、真っ直ぐなものは真っ直ぐにと、その決断に迷いがない。特に私が好きなのは、彼の掘り出す曲線だ。仕上がった作品は、どこか生き物のようにも見える。もともと、命を持っていた木を素材にしている作家にとって、それが、呼吸をしていたんだという形跡を残すかのような柔らかいアール。ずーと、ずーと、ずーと、触っていたくなる。 辻和美



●今展覧会は、曲線(丸いもの)、12/17(土)より直線(まっすぐなもの)と分けて佃さんの持つ作家としての幅の広さを十分にみていただけるように考えています。



佃眞吾 経歴

1967年滋賀県長浜市生まれ。1990年京都にて家具職人として働く。1992年職人の傍ら「黒田乾吉木工塾」に通い木漆一貫仕事を学ぶ。1995年京都井口木工所にて家具・指物職人として働く。2004年京都市梅ヶ畑にて独立。2022年現在、同地にて制作。国画会工芸部会員。

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