59th exhibition matsubayashi makoto
2021.06.27 /life - gallery exhibition
2021.7.9 fri.- 08.9 mon.
12:00→18:00
music:
zappa/mothers / meat light
photo by suzuki shizuka
ハッチング
画家は同じ形や線を自分の制作の中で何度も登場させる場合がある。松林さんの作品にもお花、果物、家など、彼の日常を表すシンボルのようなモチーフが繰り返し使われる。その中で、私が気になっているのは、線と線の交わりで生まれてくる地図のような部分だ。どうやら、この表現には名前があるらしく、「ハッチング」だよ。と教えてくれた。幼いころは漫画、学生時代に版画に出会う。エッチングで黒さを作るために、平行な線を交差させて描くハッチングは、このころから始まり、いまでは、松林絵画の重要な表現の一つになってきている。「可愛い!」と言われがちな彼の絵の、どこかに隠した現実や、ひょっとしたら闇の部分を、この縦と横の線を何度も何度も描く行為から感じるのは、ちょっと突飛だろうか?人の暮らしにおいて、光の部分があれば、必ず影もある。その影や闇によって支えられている、真ん中の部分(主体)。そんなことを考えると脇役であるハッチングから目が離せなくなった。 辻和美
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松林誠 経歴
1962年 高知県高知市生まれ
1986年 創形美術学校研究科版画課程修了
2000年 パリ国際芸術会館に一年間滞在し活動
2003年 セブンデイズホテルプラスのアートワーク