factoryzoomer

個性のある線

2021.07.15 gallery blog

短い梅雨も明け、北陸地方にも本格的な夏がやってきました。
/galleryに展示された松林誠さんの作品には、明るい太陽の日差しがよく似合います。

factory zoomer /galleryでは2度目となる展覧会。
今回、打ち合わせの為に松林さんのアトリエにお邪魔した辻が惹きつけられたもの。それは「ハッチング」を用いた作品でした。絵を描かれたり、図面を引く方には馴染みのある言葉ですが、それ以外の方にはあまり耳なれない言葉ですよね。
辞書を引いてみると…

ハッチング(hatching)ー 元々、“細かい平行線を引く”という意味の英語。
1.絵画、版画などにおける線影。
2.ある指定された範囲を斜線や特定の模様で埋めること。またはその機能。製図の分野で利用される。網掛け。

と、あります。
それを踏まえて松林さんの作品を拝見すると、なるほど、たくさんのハッチングが見えてきます。


額装されたハッチング作品。白くペイントした紙の上に描かれています。
水色のハッチング。スイスイっとキャンバスの上を走る線が心地よい作品です
今回、唯一の版画作品のとなる、ハッチングガール


松林さんの作品の中に見えるハッチングの線1本ずつに注目してみると、ちょっと太いもの、細いもの、少し自信なさげにゆらゆらとしていたり、意志の強そうなビシッとした線、時には自由に動き、線の途中から文字になったりと、実に個性豊かです。
とても賑やかなこの線たちを集合させたハッチングの作品は、少し離れて作品全体をみると、クローズアップして見ていた時とはまた別の表情が見えてきます。それは、どこかクールでちょっとドライな印象。
絵画の作品は、見る人によって印象や感想などがそれぞれ違ってきます。
そんなところも松林さんは面白がっていらっしゃるのではないかなと思いました。

ぜひ、店頭にて、近づいてみたり距離をとってみたりと、鑑賞していただけたら嬉しいです。

ギャラリーがまるでハッチングの作品になってしまったような、ウィンドウのドローイングもぜひ併せてご覧ください。



また、犀川沿いの/shopでは、松林さんがアートワークを手がける高知の7デイズホテルさんから、松林さんの作品をプリントしたお菓子缶「Room Voi」や、高知の美味しいものなどもご紹介中です。

ギャラリー、ショップにて、皆様のお越しをお待ちしております。
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59th exhibition
松林誠展
2021.07.09 fri. – 08.09 mon.
12:00 – 18:00

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