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2022.05.28 gallery blog

/galleryで開催中の矢野義憲展も、明日5月29日までの開催となりました。
ギャラリーの中央に積み上げられた箱作品につられるように、たくさんのお客様がお立ち寄りくださいます。
SNSでご紹介しているものをご覧になり、実際にご来店くださったお客様からは「本物を見ることができて良かった」とのお声をよくいただいております。
ご覧いただいた方にはお分かりいただけると思いますが、矢野さんの作品には、写真からでは伝えきれない存在感があるのです。

初めて矢野さんの作品を拝見させていただいた時、荒削りのように見えて、細部まで繊細に施された手仕事に、作品一つ一つと真剣に向き合って制作されている矢野さんを思い浮かべました。この、切り株から切り出した木のかたまりと、ある意味対話を重ねながら制作される。この時間があるからこそ生まれる存在感なのではないでしょうか。


今回の展示で、通りに面したウィンドウで気持ち良さそうに揺れているモビール。
このモビールの葉には濃い色と明るい色の2種類の葉が使われています。
どちらも同じく<楠>なのですが、濃い色のものは<神代楠>です。
神代木とは、数百年〜千年ほどの期間、土の中に埋まっていたとても珍しい、貴重な木材です。
矢野さんは、この長い年月“土の中”=“人の足の下”にあったものを、もう一度植物の形に生まれ変わらせて、今度は、頭上でゆらゆらと木陰を作るような作品である、モビールの素材に選ばれたのだそう。
同じ木材で、月日の経過を感じられるそんな作品を、日々眺めることのできるモビールという作品に使われる矢野さんは、ご自身の作品の置かれた、その周りの風景をも意識しながら、作品を作られているのだと感じました。



矢野義憲展は、明日5/29までの開催です。
お買い上げ済みの作品も、展示用にお貸しいただいておりますので、ぜひ、実際にご覧いただき、矢野さんの作品のある風景を感じていただければと思います。

ご来店、心よりお待ちしております。
(n)

66th exhibition
yano yoshinori
2022.04.29 – 05.29
12:00 – 18:00
close monday

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