紅葉も終盤を迎え、冬の気配を感じる今日この頃です。そろそろ巻物を1枚持って出かける季節となりました。今年も平井知子さんのHAND WOVEN STOLEが届いておりますのでご紹介致します。
伝統的なチェック柄を平井さんならではの独特な色の組み合わせとアレンジで織られています。今回、平井さんに色の組み合わせについてお話をおうかがいしました。
まず、ベースカラーはベーシックな色を選ぶようにしています。それは、合わせやすく、使いやすくする為に、コートでよく着用するカラーを選ばれるそうです。そして、ベーシックカラーが決まったら、ここからの色の組み合わせは、今までたくさん作ってきたチェックパターンをアレンジして、カシミア糸の在庫を見ながら直感で決めていきます。最初の段階で図面のようにきっちり決めてしまうと、ありがちな感じや、新しく面白いものができなくなると言います。記録段階では、色鉛筆などで書いたりもされるそうなのですが、実際に織り始めてしまうと、作りながら、感覚を信じて色を選んでいくのだそうです。
このお話を聞いて実はとてもびっくりしました。織物とは、最初に図面をひいて、図面通りに仕上げていくものとばかり思っていましたので、こんなに感覚的に直感的に制作されていらっしゃることに目からウロコでした。そして、制作している最中に、朝起きてみると、また違う感覚が生まれて違う色をさすことで、新しい風が吹くような…そんな平井さんのストールは、平井さんの今の感覚なのだなぁと、とても嬉しくなりました。
こちらは大判のカシミアストールです。タータンチェックのストールと比べて、大判ですがとっても軽やかで、大判故にぐるんと、ふわりと一緒に空気を纏います。色の組み合わせがとても優しく、このカシミアの薄さと、軽やかさにマッチしています。お洋服にも合わせやすい一枚で、上品で優しい大人の印象になります。
カシミアのヘリンボーンのストールは、ヘリンボーン好きにはたまらない一枚です。懐かしさと、やわらかで温かい印象があり、ロングスカートに合わせたり、男の子のようなパンツスタイルにコーディネートしていただくと、とても雰囲気が出る一枚です。
二年育てたストールは、二年前よりも確実に ほわっと空気を含み、より軽やかで、とろんと柔らかい質感になっており、今年も冬がやってきたねと幸福感があります。手織りのストールは、機械で均一に織られるよりも、より空気を含み、毛と毛が絡まり、暖かいと言われており実際にそう感じます。また、心地の良い感触とは、懐かし気持ち、やさしい気持ちになれたりと、その人の記憶をたどっていくような、つながっていくような…そんな感覚になるような気がします。ご来店可能な方は、ぜひお手にとって、感触を確かめてみてください。
ファクトリーズーマの/online shopでもご紹介致しておりますので、ぜひご覧になってください<y>