factoryzoomer

/life - gallery exhibition

/ life - gallery で開催する、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会の一覧です。

46th exhibition dansko+eleven 2nd

2020.02.6 /life - gallery exhibition

2020.02.21 fri.-03.22 sun.
11:00→18:00

music:

nirvana / unplugged in new york(d)
clint eastwood / rawhide’s clint eastwood sings cowboy favorites(e)
steely dan / the definitive collection(e)


photo by sasaki takanori

dansko + eleven 2nd


ついつい毎シーズンほしくなってしまう靴、アメリカが本社のdansko。定番の履き替えはもちろんのこと、シーズンごとに新作もあれこれ作られています。そして、革靴にしてはお手頃価格で1日履いていても疲れず、立ち仕事の私たちにはぴったり。出会って10 年、履かない日はないかもしれません。ディレクターの荒井博子さんにもまだ必要? って言われそう。そして、そのダンスコを上手く履きこなしているなーと注目しているのが、最近新しいニットブランド「eleven 2nd」を立ち上げた橋本靖代さん。以前から彼女の足元もいつもdansko。特に冬でもサンダルと靴下の組み合わせが印象的。手編みのニット帽や工場生産のカシミアセーターかと思えば、アクリル毛糸のたわしまで。自分で作ったり、工場にお任せしたりと、編む(あるいは糸)にまつわるプロダクトを去年よりコツコツと始めました。今回はなんとなくコージーさに共通点を感じる二つのブランドを同時に紹介します。ホッコリしに来てくださいね。  辻和美


●2/21(金) 15:00~は/gallery、22(土)、23(日)は/shopにて、pancake APOCの大川雅子さんのパンケーキセットをお楽しみいただけます。(要予約)


dansko 経歴
1990年アメリカ・ペンシルバニア州で mandy cabotと peter kjellerup により創設。 2004年から米雑誌「 footwear plus」のコンフォートウェアデザイン賞を 9回受賞。履き心地の良い靴を作る傍ら、環境保護やさまざまなボランティア活動など、企業としての社会的役割も多く担う。米国グリーン・ビルディング協会から「エネルギーと環境に配慮したデザインにおけるリーダーシップ」のゴールドを認定。

eleven 2nd 橋本靖代 経歴
文化服装学院デザイン専攻ニット科卒業。糸商にて、糸の企画、テキスタイル作成を行う。マーガレットハウエルにて18年勤務。ニットカットソー、ハウスホールドグッズ担当。 n100をスタートし、 2018年春にて終了。同年 11月よりeleven 2ndをスタート。

45th exhibition nagaoka kenmei plastics

2019.12.23 /life - gallery exhibition

2020.01.10 fri.-02.16 sun.
11:00→18:00

photo by sasaki takanori


プラスチックも一生モノになりえる。

人類は様々に自然の摂理を捻じ曲げながら人間の都合で発展させてきました。「土の中のものは取るべきではない」という意識人の考えなどもあります。その代表的なものが石油でしょう。そこから便利という人間の都合による様々な生活用品が生まれました。その一つが「プラスチック」です。熱に強く、落としてもガラスや陶器のように割れず、そして軽く、量産もできる。様々なカラー展開も、その鮮やかな発色も魅力で、透明にもでき、雨にも強く屋外使用もできる。
僕は昔から「経年変化したプラスチック」がとても好きです。そして、収集を始めながら、D&DEPARTMENTでも多くを販売しました。今でもその魅力をうまく言葉にできませんが、誰からも愛されず、ただ、必要な用途を全うすることで擦れたり日焼けしたりして変色したその様子に、どこか健気(けなげ)さを感じるのです。つまり、彼らは「長期使い捨て用品」だったと言えるでしょう。一生モノとして長く使ってもらえることもなく……。
この企画展は日本中からそうしたものを集め、改めてプラスチックの経年変化を直視してみようというものです。作って、便利に使い倒し、壊れないので、捨てもしない。彼らにできることは、変色したり、すり減るだけ。しかし、それが彼らの最大の表現であり、そこに人類としての新たな美意識で近寄ってみてはどうかというものです。土に自然界に戻らないから、知らず知らずに体の中に微細に入り込んでしまうから、とかブツブツいっていないで、一生ずっと使えるものとして愛してみる。
木材や陶器、ガラスや鉄に経年変化があるように、プラスチックにも立派な経年変化があります。そこに皆さんと一緒に注目してみたいと思い企画しました。  ナガオカケンメイ


LONG LIFE DESIGNとは

一昨年末、ナガオカケンメイさん企画、D&DEPARTMENT PROJECT主催のLONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザインに石川県代表のモノとして、私の工房のロックグラス(小)の花という作品が選ばれました。素直にとても嬉しく、渋谷のヒカリエのd47 MUSEUMまで展覧会を見にいきました。そこに並ぶのは、私が見慣れた美しい工芸品や今を時めくデザイン小物ではなく、見過ごしてしまうような、ただ、どこかドッシリとしたモノたちでした。手仕事から大量生産へ、そしてまた手仕事へと、モノがあふれたり、便利になりすぎたりすると、今度はどこか人間らしさ、体温や愛着みたいなものが必要になるということなのでしょうか? 私個人は自分の周りに置くモノには、そういう感覚は、いつも感じていたいと願うわけです。ケンメイさんはこのロングライフデザインの活動で、これからのデザインに必要なことを4つあげています。私なりに噛み砕いてみました。
1、根付く/足元がフワフワしていないか、その土地、または、大きく言うと日本で作られる理由みたいなものでしょうか。
2、健やか/作る上で無理がでてないか、継続可能なための風通しがよいか?
3、仲間/買い手を仲間に取り込んでしまう。仲間になるような買い手と関係性を継続していく。(これ面白い考え!)
4、歴史/温故知新ですね。
ケンメイさんはこの一見あたりまえだけど、さらにこれからモノを生み出す上でとても大切なことを、伝えてくれています。私たち一人一人が出来ることは、ほんの小さなことだけど、自分たちが活動を続けることで、日本がより良い国になれば頑張るよ!と、大袈裟だけど、そう思わされる。そんな力を持った人です。ケンメイさんは。長〜く愛してもらえるために、ガンバロっと! 辻和美
*参照:LONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザイン


ナガオカケンメイ 経歴
デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター
「ロングライフデザイン」をテーマにD&DEPARTMENT PROJECTを創設。47都道府県に1か所ずつ拠点をつくりながら、物販・飲食・出版・観光などを通して、47の「個性」と「息の長い、その土地らしいデザイン」を見直し、全国に向けて紹介する活動を行う。
www.nagaokakenmei.com
https://www.d-department.com/item/NAGAOKAKENMEIPLASTICS.html


協力/リス株式会社、YIIPUN UMADA


44th exhibition krank

2019.11.27 /life - gallery exhibition

2019.12.13 fri.-2020.01.05 sun.
11:00→18:00

music :
fairground attraction / the first of a million kisses
sherbet / セキララ
細野晴臣 / 銀河鉄道の夜


photo by sasaki takanori


愛が溢れる

もう、何度、古い家具の買い付けにヨーロッパに足を運んだか覚えていない。それはもはや彼の日常であり、別に大したことではないのであろう。行きつけの業者の倉庫や大きな蚤の市を回る間に、いつも目に止まるのは木製の壊れた動物たちだ。ツノが折れてしまった鹿や、足が無い犬たちなどと、毎回必ず目が合う。そして、それはちょっと悲しげで、物言いたげだ。そんなある日、彼はその折れた鹿のツノの穴に花を入れてみた。するとどうだろう、その木製の鹿がまるで息を吹き返して、笑いかけてくるようだった。
その魔法使いの名前は藤井健一郎。福岡のアンティーク家具の草分け的存在krankのオーナーである。彼のスタートはたった4坪の小さなスペースで洋服を売ることから始まった。2人しか、客はいなかったけど、その人たちが飽きないように楽しませたかったという。そのために毎日ディスプレイを変えた。お金が無かったから、自分の手を、頭をフル回転させて、人を驚かせたり、喜ばせたりしているうちに今に至るという。最近は、ヨーロッパで出会った壊れた木製の動物を古い家具と組み合わせたりして、一頭ずつに、息を吹き込んでいる。その仕事を見ながらふと、藤井さんが売っているのは、洋服や家具ではなく、幸せのカケラみたいなものかもしれないと思った。    辻和美

藤井健一郎経歴
福岡で弟の藤井輝彦と一緒にkrank(アンティーク家具店)とmarcello(衣類店)を設立、運営。東京での個展をはじめ全国各地でライブステージ演出や、ギャラリー活動、プロダクト等のデザインなども行う。年間5〜6回、フランス、ベルギーを中心にヨーロッパ各地に買い付けに出向く。
http://www.krank-marcello.com

43rd exhibition noguchi

2019.11.11 /life - gallery exhibition

43rd exhibition
noguchi2019.11.15 fri.-12.8 sun.
11:00→18:00


music :
björk/homogenic
ennio morricone/nuovo cinema paradiso
john coltrane quartet/ballads
john coltrane /a love supreme
various artists/les disques du crepuscule presents new music for america

photo by suzuki shizuka


作品は作家を映し出す鏡だと思っています


実はnoguchi BIJOUXのデザイナーの野口氏とはまだ面識がない。そして、これからもお会いすることがないのかもしれない。わかっているのは、男性だということだけ。ゆえにこちらの想像は、なおさら膨らむのである。毎年、年に二回行われるバイヤー向けの展示会で新しく発表される作品が唯一のご本人を想像させる機会だ。同じくモノをつくっている同志として、私は、作品は作家を映し出す鏡と思っているところがある。生まれた育った環境、見てきたもの、食べてきたもの、会ってきた方々によって、自分自身が形成され、そこからいろいろなモノが生まれてくると。noguchiの作品は、作品自体が、俺、俺と主張することなく、それぞれの人の毎日にすんなりと入り込む。風景になるのだ。かといって、人に媚びるというのではない、芯の強さと頑固さを同時に持ち合わせている。優しくて強い、でもちょっと神経質かな?とか、そんな野口氏を私はいつも想像している・・・。
野口さん、私たち、会うべきですか?会わない方が良いですか?あなたの作品はいつも私の指や耳に絡まっております。    辻和美


◯11/15(金)、16(土)はnoguchiのスタッフの方が在店して下さいます。コーディネートやお手入れの仕方など是非この機会にご相談下さい。 


noguchi経歴
文化服装学院にてテキスタイルデザインを学んだ野口尚彦は、更なる技術習得のため渡伊。1999年よりフリーランスのアクセサリーデザイナーとして活動。2004年初めてnoguchiとしてのコレクションを発表。2006年東京恵比寿に直営店、2011年大人の女性向けのNOGUCHI  BIJOUX青山店をオープンする。毎日の何気ない装いの中に自然に溶け込むアクセサリー感覚のジュエリーを目指す。

42nd exhibition antipast

2019.09.20 /life - gallery exhibition

42nd exhibition
antipast2019.10.11 fri.-11.10 sun.
11:00→18:00

music :
Carla Bruni/Stand by your man
Don maclearn/Vincent
debussy/clairde lune

photo by suzuki shizuka

靴下から生まれたお洋服

草花、昆虫、小鳥、抽象など、いろいろな柄の靴下を作っているブランド、antipast(アンティパスト)をご存知だろうか?二人の女性デザイナーが織り成す世界感は、ロンドン、パリなどのヨーロッパが、彼女たちの最初の発表の場所で、30年近く経った今も継続して発表しているせいか、どこか、アバンギャルド。世の中の流行などとは、ちょっと無縁の我が道を行く派だ。毎回、自然だったり、文化だったり、自分たちの感じる今を靴下にこっそりと込めて作っているような気がする。その上、職人の技術はしっかりと担保された、実は骨太な靴下なのだ。また、その靴下を制作する工場の仕事を絶やさないためにも作り始めたのがこのようなカーディガンだというから、グッとこないわけがない。靴下と同じ製法、柄で作られた前身頃をさらに、ニット屋さんに持って行き、仕上げてもらうらしい。その間にも裏地はどうするなどの執拗な試行錯誤は続く。休まる時間などないよね、そりゃ。「キャー、カワイイ!」と言われる裏舞台は、いつもだれかの強固な意志と多大な仕事量で支えられているようだ。 辻和美

●10/11(金)〜12(土)午前中は、デザイナーのカトウキョウコさん、ジヌシジュンコさんが在廊して下さいます。
また、初日には「UN(アン)」渡部美保子さんのお菓子をご用意してお待ちしております。

antipast経歴
1991年2月Coup de Champignon設立。2000年3月まで PARIS PREMIERE CLASS の3月、10月展に出展。2000年10月、PHILIPPE MODEL氏所有のメゾンにてプライベートコレクションを開始。2005年、S/Sシーズンよりアクセサリー中心のANTIPASTに加え、ウエアーを中心としたラインの展開を開始。2007年10月、パリの展示会をTER ET BANTINE SHOWROOM に移転。現在は年2回のペースで単独展にてパリ、ミラノ、東京にて展示会を開催。

41st exhibition yang byeong-yong

2019.08.22 /life - gallery exhibition


2019.09.06 fri.-10.06 sun.
11:00→18:00


music :
チョーヨンピル/第7集、第8集

photo by suzuki shizuka


ソバン(小盤)


私が韓国の話をする時に、いなくてはいけないオンニ(姉さん)はチェジウンさんという方だ。またもや、十数年前にさかのぼるのだが、二度めのソウルで、美味しい韓定食屋、美しい韓国の伝統工芸、建築など、本当に丁寧に案内してくれた。今回のヤンビョンヨンさんも彼女の家で見つけたソバンがきっかけでもあり、決め手でもあった。それは、ただひっそりと強く主張することもなく枕元に置かれて、水とコップ、小さなお花が添えられていただけなのに、心に残るモノのひとつになっている。
ソバンは韓国李朝時代に主に作られ、広まった、脚付きの小さなお膳のことをいう。地域により、デザインは様々だけど、食事を台所から運び、そのまま食べるという合理的な考えで作られている。韓国の住宅のオンドルから食べ物を守るためにも、床から少し上がったデザインは、理にかなっている。王様、貴族、庶民の生活に至るまで、いろいろなタイプが過去に作られたに違いない。ヤンさんも工業デザインを勉強されたがその後、韓国伝統文化であるソバンに魅せられ、今はひたすらその制作で忙しい。韓国の住宅も日本と同じく、すっかり西洋化が進み、ソバンも少しずつ姿を消しているという、そんな時だからこそ、若いクラフトマンが作る古くて新しいソバンに未来を感じるのだ。    辻和美

ヤン ビョンヨン 経歴
韓国のキョンミョン大学の工業デザイン科にて準学士を取得後、韓国文化遺産財団が運営する韓国文化の家にて3年間、漆と小盤の制作を学ぶ。2004年に、京畿道の坡州市に工房を設立し現在に至る。2018年には、スペイン、マドリッドの国立装飾美術館にて「The Journey of Time」に出品。2019年にはイタリアミラノサローネにグループ参加するなど国際的に活躍。国内外で個展、グループ展を多数行う。

40th exhibition momogusa haku-origin

2019.07.20 /life - gallery exhibition

2019.08.09 fri.-09.01 sun.
11:00→18:00

music :
MAMAMOO / White Wind
The Beatles / White Album

photo by suzuki shizuka



白–原点

名古屋から移築された100年以上前の民家を展示場にした、その場所は、誰にでも門を開いている感じはなく、「お前は準備ができているのか?」と見る側もちょっと背筋を伸ばして入っていく、そんなイメージだったが・・・実際足を踏み入れるとオムツをした赤ちゃんが畳を自由自在に横切り、こちらに向かってくるし、多くのお客様のあけすけな会話、あと、店主ふたりのてんてこ舞いの様子。雅信さんは、ひとりでも多くの人と話をしようとしてくれていた。私も自分の仕事の話をした時に「同志じゃないか!」とポンっと肩をたたいてくれたことが、いつかこの場とこの人たちとまた、どこかで繋がる予感を残した。 アート、工芸、デザインなどのカテゴリー分けや既存の固定概念に辟易していた私たちの共通点はまさにタテ軸の考えをやめてヨコ軸でモノを考えていくこと。「生活」こそが作り手がもう一度帰る場所、立つべき場所ということだった。同時代に生き、同じようなことを考えている人に、作っている素材や住んでいる場所などを超えて、出会えたことに心から感謝する。 「白」はまさに原点という展覧会かもしれない。雅信さんは、足していろいろな白を作り出していく、明子さんは、どんどん削いで素を白と考える。全く違う二人の白は百草という大きな器のなかでシックリと今日も佇む。辻和美

◯8/10(土)/galleyにて安藤雅信さんによる中国茶会を開催致します。(ご予約制)→詳しくはこちら


百草 経歴
1998年10月、移築した古民家でギャルリ百草開廊。企画と常設展示の他、手仕事のプロダクトである日用品、百草オリジナル製品を展開。また、ギャラリストであると同時に、雅信-陶作家、明子-衣服作家として作家活動もする。美術と工芸の境界を取り払い、使い手・作り手・伝え手の立場から、ハレとケの生活提案をスタッフと共に行っている。

39th exhibition f.z. + kit

2019.06.20 /life - gallery exhibition

2019.7.5fri.-8.4sun.
11:00→18:00

music : plastics/copy

39th exhibition f.z. + kit

photo by suzuki shizuka


glass ⇄ plastic

京都の御所の近くにKi tという小さな雑貨屋がある。女店主の椹木さんは、古今東西新旧問わず、ご本人のお目にかなうモノに出会うため、いつもアンテナを張り巡らせ、走り回っている。いつもこの店を訪れると帰りには、何か持って帰ることになる。好きなモノが似てるのだ。店の中で目が止まるモノはいろいろあるのだが、古いプラスチックなどは、何故好きか? と聞かれても、ただ好き! という答えしか見つからない。感覚的にグッと来てしまうのだ。そういうことで、一度めの個展は、2017年。そのKi tで行った。もともとはガラスの代用品だったプラスチックをもう一度ガラスに作り戻したくなったのだ。普段から制作しているSTILL LIFE(静物)のスピンオフ展覧会としてスタートしたのだが、自分にとってそれはとても有意義な展覧会だった。プラスチックをガラスで写すって、ちょっとナンセンスなことが楽しすぎたのだ。ただコピーするのではない、いろいろ切ったり貼ったりの試行錯誤が始まる。そこが私にとっての作家としての腕の見せ所でもあり、試練の場でもある。その後そのまま作り続け、工房のスタンダードになった作品もある。今年は金沢で、そして京都で再びと、彼女とそんなふうに自分たちが驚くモノを作っていけたらと思う。バイヤーと作り手が一緒にワクワクできるってあまりあることではない。 彼女は今韓国を散策中だ。「帰ったらまたすぐ変子(私と彼女の隠語)送りますからー」と、ラインが入った。さっ、どんなネタ元を送りつけてくるのかしら?楽しみだ! どこからでも、かかってらっしゃい! 辻和美

◯7/4(木)に、内覧会を開催致します。

辻和美 経歴
1964年生まれ ガラス作家/ショップ・ギャラリーオーナー 1999年金沢に、ガラス工房 factory zoomer を設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。2009年金沢市文化活動賞。2010年~2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。

椹木知佳子 経歴
1977年生まれ 雑貨屋Kit 店主 家庭教師、書店員として働いたのち、2012年より京都の河原町丸太町で開業。古今東西新旧問わず、いま自分が面白いと思うものを追いかけ中。辻 和美

38th exhibition arts & science home collection

2019.04.10 /life - gallery exhibition


2019.5.31fri.-6.30sun.
11:00→18:00

music :A&S store music

arts & science home collection

photo by suzuki shizuka


見せないお洒落
もう30年も前の話になるが、カリフォルニアはサンフランシスコで美術学校に通っていた私は、美術館と同じようにデパートをウロウロするのも好きだった。その中でも、家庭用品売り場は、見たことのない美しい道具にドキドキし、寝具売り場では、ベッドリネンやタオルの種類の多さに高揚したものだった。その中から何時間もかけて、ラルフローレンのペーズリー柄の枕カバーを買った。でも本当に欲しかったのはその横にあったパイル地のバスローブだった。そうフランス映画なんかで、主人公が、お風呂上がりにサッと着て、なんとなーくそのまま1日を過ごしちゃったりするシーンに憧れた。もちろん、その当時の私には身分不相応で、そのまま今に至っている。 ソニア パークさんがオーナーで、クリエイティブディレクションも務めるARTS & SCIENCEの第1号店が代官山に出来た時、ソニアさんが家の中で使う本当に好きなものを紹介したくてお店をオープンしたと言っていたのを覚えている。パジャマ、タオル、下着など、つまり人に見えない部分に目を向け、より日常を豊かにする提案だ。外に出る時はバッチリ決めているが、家ではジャージにTシャツというのが、いまだ、多くの日本人の姿かもしれない。本当のお洒落って、人に見せるものではなくて、自分自身をワクワクさせるものなんじゃないかなって教えられた。今回、私は、やっと念願のバスローブを買ってみようと思っている。
辻 和美

ARTS&SCIENCE 経歴
ソニア パークがクリエイティブデレクションを務めるセレクトショップ&ブランド。2003年にスタートし現在都内に8店舗、京都に4店舗を運営している。オリジナルの服をはじめ日常品から作家もの、食の分野に至るまで幅広く展開しており、2015年よりホームコレクションを本格的にスタート。肌触りや着心地、使い勝手を追求した、日常をより快適に過ごすためのアイテムを提案している。
www.arts-science.com

37th exhibition toranekobonbon

2019.03.10 /life - gallery exhibition

2019.4.26fri.-5.26sun.

11:00→18:00


music :
YOAV ILAN / stories without words
グッドラックヘイワ/ Lm
toe / Our Latest Number

toranekobonbon

photo by suzuki shizuka



変わりもんの幸せ

「子供のころは、変わりもんって、言われてました」。まわりの女子たちが、少女漫画の中の主人公がいじめられているのをテレビで見て楽しんでいることに共感できず、野生の王国や動物のドキュメンタリー番組が大好きだった少女時代。すでに生きにくさは感じていたという。それを聞いてうんうんとうなづいてしまった。人となんか違う、合わせよう合わせようと思ってもますます遠くなる自分。私は何者で、何になりたくて、こんなに足掻いているのだろう?と表現を仕事にしている人間は何度もそんなこと考えるんじゃないかな? トラネコボンボンの主宰の中西なちおさんは、料理人でもあり絵描きでもある。どちらも誰かが代わりのきく仕事の仕方をしていない。不器用なんです。とよくおっしゃるが、出来上がりの完成度からは全く想像がつかない。そして、彼女は一生懸命に仕事をする。手を抜かないのではなく抜けないのだ。不器用なのは、生き方かもしれない。彼女にとっての表現はだれかのためなんだろうなって考えたことがある。だれかが喜んでくれる顔、美味しいと言ってくれることが嬉しくて、それがあれば、なんかこれからもやっていけるような気がしてるんじゃないかな?って想像だよ。本音と弱音は簡単には吐いてくれない。だから好き。今回は、サイトヲヒデユキさん装丁の新作絵本「A Book Cat Dictionary」の原画展です。
辻 和美


● 4/26(金)・27(土) /galleryにて ジューススタンド
● 4/29(月) /shopにて コーヒー&サンドウィッチーズ(要予約)※ご予約は終了しました


作家と経歴

中西なちお
1973生まれ 料理人
2007年よりトラネコボンボン主宰。旅するレストランと称し、各地で料理イベントを企画しながら動物の絵を描いている。著書に「世界一周猫の旅」「猫ごよみ365日」など。

サイトヲヒデユキ
1970生まれ 装幀家/グラフィックデザイナー
装幀・造本設計などのグラフィックデザインに携わる。主宰するブック&ギャラリー『書肆サイコロ』では、企画展に合わせ少部数だからこそできる手仕事を加えた本を研究・発表している。 著書に「記シヲ憶フ」「余墨」がある。

pagetop