/life - gallery exhibition
/ life - gallery で開催する、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会の一覧です。
○ schedule
2025.03.21-04.13 岩田圭介
2025.04.18-05.25 SANKAKU
2025.05.30-06.29 中本純也
2025.07.04-08.17 factory zoomer
※スケジュールは変更になることがあります。
54th exhibition samulo
2020.12.27
/life - gallery exhibition
2021.1.15 fri.- 02.14 sun. 11:00→18:00
music: 生駒祐子 / esquisse
photo by suzuki shizuka
私は何故アクセサリーを身につけるのか?
何故、人はアクセサリーを身につけるのか?これは自分への問いでもある。私は指輪、腕輪、ピアス、足首と、付けれるところに付けまくっているほうかもしれない。ちょっと調べてみると、「自己顕示欲が強い、人の注意をひきたい、異性に見てもらいたい部分に付ける傾向がある」とまで書かれている。おっと、ちょっと待ってくださいよ!そうでない人もたくさんいると声を大にして言いたい!もともと狩猟のお守りや神秘的象徴として始まった装身具。時代を経て権威や立場を象徴する証しとなり、やがて一般に身を飾るものとして広がっていった。そして、現代は、その存在はもっと多様化している。人のために付けるというより、自分の精神の安定や癒し……そんな存在になってきているのではないだろうか?ここで紹介するsamuloは熊本にアトリエを持つ宮本和昌氏の作品。砂漠で掘り起こされた古代の石や銀貨など、国や時代も様々な素材が彼の感覚で再構築されている。今回は新作、4回巻くとブレスレットに、3回巻くとアンクレットに2重、1重だとネックレスにと、三度美味しいデザインを考えてきてくれた。(異性に見せるわけではないが、)またジャラジャラが増えちゃうな! 辻和美
samulo 宮本和昌 経歴 香川県出身。古代の装身具の存在を知ったのをきっかけにアクセサリー制作を始める。20代のほとんどを海外を放浪しながら出土した石やガラスなどの素材を探し集めアクセサリーとして組み上げる生活を送る。2007年ブランドsamuloをスタート。2011年にセカンドラインsemenoをスタート。2015年には、熊本に直営店をオープン。
53rd exhibition tsukuda shingo
2020.11.13
/life - gallery exhibition
2020.12.4 fri.-2021.01.11 mon. 11:00→18:00
music:
alton ellis / legend carlton & the shoes / love me forever
photo by suzuki shizuka
一人の作家の振り幅
クリスマスムードあふれる12月から、すっかりお正月に変わるこの時期、一年おきに佃さんに展覧会をしてもらっている。今年もクリスマスが終わるやいなやで、洋から和に展示替えをしていく予定だ。一人の作家で、彼のように作風が多岐に渡る人は珍しい。指物、刳物、象嵌、漆などの木工技法を一人でこなしながら、制作物への興味も、西から東、古典から現代へと振り幅がある。それでいて、どの作品も佃眞吾のものになっているからすごい。最近、佃さんが、継続して作っているトレーは、イギリスの銀器から影響を受けて、形ができているという。その後、反復制作の中で、木材を変えたり、漆を施したりと、いろいろ姿を変えて登場を繰り返すが、その都度、全く新しいモノとして現れ、私たちを驚かす。変化していくモノの一方、知り合ったころから変化なく嬉しいのは、黒い漆の日常使いの椀である。これは佃さんの作品でありながら、私にとっても永遠のスタメンでもある。 辻和美 ●12/25(金)より展示内容を、漆塗りの作品を中心とした和の装いに変更してご紹介致します。それに合わせ、花人、杉謙太郎さんが季節のお花を生けて下さいます。 ※12/24(木)はディスプレイ変更の為16:00閉店とさせて頂きます。
佃 眞吾 経歴 1967年滋賀県長浜市生まれ。1990年京都にて家具職人として働く。1992年職人の傍ら「黒田乾吉木工塾」に通い木漆一貫仕事を学ぶ。1995年京都井口木工所にて家具・指物職人として働く。2004年京都市梅ヶ畑にて独立。2020年現在、同地にて制作。国画会工芸部会員。
52nd exhibition anspinnen
2020.10.8
/life - gallery exhibition
2020.23. fri.-11.29 sun. 11:00→18:00
music: joey alexander / eclipse joey alexander / my favorite things joey alexander / blackbird
Photo by suzuki shizuka
ANSPINNEN=紡ぐ・繋ぐ
一度カシミアのセーターを着始めると、もう元には戻れない。暖かくて、軽くて、チクチクしないので私は毎冬、皮膚のように着ている。なんだか高くてちょっと手が出ないわ、というイメージのカシミアだが、今回紹介するANSPINNEN(スピネン)は、原料の輸入から紡績、撚糸という糸作り、さらに、セーターやストールなどの製品を作り、そして販売までと、一貫してひとつの会社で行い、私たちに届けてくれる。なので、安心の担保はもちろんのこと、価格も頑張って抑えてくれている。私のような個人作家は、アイディアからはじまり、最後仕上がるまで、決して作品から目を離さず、一個一個愛情持って世に送り出す。それにちょっと近いのかな?って思う。なんでもかんでも中国に送り、低コストで大量に生産していく企業と時代と買い手にちょっと疑問符を打つ。そんなこと続けていたら、日本から正しいモノ作りがいなくなってしまわないか? ANSPINNEN(スピネン)はドイツ語で「紡ぐ、繋ぐ」という意味。まさにmade in Japan の技術と精神をこれから未来に、ちゃんと紡ぎ、ちゃんと繋いでいくファクトリーブランドに心からのエールを送りたい。 辻和美 ●会期中、建築家の Tracy Longworth とクリエイティブディレクターの Alan Aboud が手がける、イギリス ノッティンガムで生まれたヴィーガンフレグランスキャンドル「LO(ロー)」全9種類を、フルラインナップでご紹介致します。
ANSPINNEN 経歴
ANSPINNEN(スピネン)は2019年デビューの日本で唯一、紡績から撚糸までを一貫で行う紡毛紡績メーカーの小金毛織株式会社が、大井幸衣氏をディレクターにむかえ立ち上げたファクトリーブランド。国内でカシミヤを紡績出来るわずか3社のうちの1社。原料からこだわるものづくりをテーマに、自社で作成した最高品質の糸を、日本が誇る繊細で細やかな技術力を活かした製品を提供。同時に日本の技術を継承することを目指す。
51st exhibition mitani ryuji
2020.08.27
/life - gallery exhibition
2020.09.18 fri.-10.18 sun. 11:00→18:00
music: Ella Fitzgerald & Louis Armstrong/ Ella & Louis for Lovers Ella Fitzgerald & Louis Armstrong/ The Complete Ella and Louis On Verve Ella Fitzgerald & Louis Armstrong/ Ella and Louis Again
Photo by suzuki shizuka
小さな反骨
私の場合、よく「二足のわらじです」。と説明していた。それは、美術と器制作の二本立ての制作をしていたからだ。作っているモノ、コンセプト、発表の場所など全く違い、その二つが一つになることは一生ないと思っていた。三谷さんの場合はどうなんだろう? まだまだ、木工は家具が主流とされていた時代に、軽やかに、木のカトラリーやバターケース、器等を作り、多くの生活者から支持を受けた。その彼が片方で、絵を描き続けていることをご存知だろうか? ちょうど10年前に1度、東京で、絵だけで展覧会を行っている。絵に出てくるモチーフもやはり三谷さんの日常を思わせるモノが多いようだ。木工制作の合間を縫っての制作のため、そんな沢山は描けない。今回、無理を言って絵と木工作品を一緒に展示させてもらうことになった。これは私自身の興味でもあった。一人の人間から出てくる複数の表現ー絵、オブジェ、器、文章、ここに何か共通のものがあるとしたらそれは一体何なんだろう? いろいろな形での表現のその奥底に、隠そうとしても隠せない小さな反骨を感じるのは私だけだろうか?「小さきもの」「弱きもの」と何かの比喩のように三谷さんが、繰り返し使う言葉。それらの中に宿る本物の強さを信じているからであろう。 辻和美
Photo by suzuki shizuka
soup
スープを飲むと身体だけではなく、心も温まるような気がします。それは作ったひととスープを飲んだひととの間に、きっと何かが手渡されるからでしょう。もしも料理や器に、そうした目に見えないものを託す力があるとするならば、用途や美しさだけでなく、工芸には「繋ぐ」という、もうひとつの「用」があるのではないかと思うのです。僕たちが幼い頃は世の中は貧しかったけれど、人と人の信頼関係やつながりは今よりも強かったように思います。分厚い中間層によって安定していた時代から、今は格差や疫病によって人と人のつながりは不安定で、脆弱なものになっている。暮らしの器にできることなど、とても弱いものではありますが、少しでも人と人、人ともの、人と暮らしを繋ぐものであれば、そう思います。 三谷龍二
三谷龍二 経歴
1952年福井市生まれ。1981年松本市に工房PERSONA STUDIOを設立。それまで家具中心だった木工に、普段使いの器としての新たな分野を開く。漆では赤と黒の伝統色に「白漆」を加え、現代の暮らしに合う漆器の世界を作る。他に、日常から拾い上げた親密性の高い絵画や立体作品も制作。1985年より「クラフトフェアまつもと」(松本市)発足より運営に参加するなど、「工芸と暮らしを結ぶ」活動を続ける。2011年松本市内にギャラリー10cmを開店。
●9月18日(金)・19日(土)・20日(日)の3日間は、ご予約のお客さまのみのご入店とさせていただきます。 ※ご予約・抽選は終了致しました。ご応募ありがとうございました。
50th exhibition okabe masanori
2020.08.13
/life - gallery exhibition
2020.08.21 fri.-09.13 sun. 11:00→18:00
music: cesária évora / cabo verde dumisani maraire & ephat mujuru / shona spirit
Photo by suzuki shizuka
胸元
あれ?昨日似合っていたはずの服が今日は似合わないなーって感じることってないですか?どんな服だって着こなせた 2、30代。ちょっとこれ違うかな?って思い始めた 40代。顔も筋肉、衰えてくるんです。そう、顔面がですね、全体にですね、下がって来るんです。その上、丸首なんかで首元とかを詰めたくないのです。丸襟も可愛くなりすぎて、仕事でイライラして怒っているような顔には似合わない。そして、50代の今はVネックしか似合わない気がしてる。(笑)敢えて胸元をグググーとあけるのですよ。そうすると、すこしばかり全体のバランスが良くなり安心する。そして、その胸元に忘れていけないのは一筋のネックレス。金やら銀やらあるけれど、私はやはりビーズが好き。オカベマサノリさんが集める古代ビーズのアクセサリー。ほとんどが千年以上も前の古代ローマやペルシャの工芸品。ビーズの語源は「祈り、祈る人」だとか。そんなこと聞くと、なんだかすごく、大事に思える。さあ、今日もその神様をシュッと首にかけて、行ってきまーす! 辻和美 ●8/21(金)〜25(火)、9/10(木)〜13(日)のオカベさん在廊中は、お好きなビーズでオリジナルをお仕立てして下さいます。 ※8/24(月)・25(火)も通常営業致します。
オカベマサノリ 経歴
1964年、福岡県生まれ。30代からアクセサリーを制作。 1300年前に作られたチベットの DZI BEADS(ズィービーズ)と出合ってから、古い時代のビーズに魅せられていく。おもに1000年以上前に作られた古代のビーズを使って、アクセサリーを制作。昔の人たちが自分の印(しるし)のようにビーズを身に着けていたように、日々の暮らしに寄り添うアクセサリー作りを心がけている。福岡県浮羽在住。
49th exhibition sankaku
2020.06.18
/life - gallery exhibition
2020.07.10 fri.-08.16 sun. 11:00→18:00
music: penguin cafe orchestra / preludes airs & yodels double famous / brilliant colors klimperei / salle polyvalente
Photo by suzuki shizuka
いつでも走れるように!
全世界でコロナウィルスが猛威をふるい、昨日まで当たり前だったことが、次々とロックダウン。生きているうちにこんな経験をするとは、夢にも思わなかった。 金沢のギャラリーとショップも2ヶ月の休業に入り、今やっと、少しずつアポイント制でお客様をお迎えしているところだ。打撃を受けたのは飲食店やイベント施設だけではない。私たちのような、今すぐ必要とされない衣食住に纏わる、ちょっと贅沢なモノは、誰だって買う気持ちにはなれなかったと思う。開催予定だった factory zoomer standard 展もオンラインで行うなど、本当だったら、触ってテクスチャーや重さを感じてもらうべきなのにと、罪悪感を感じながらの開催だった。そんな中、多くのお客様から励ましや労い、さらに、買うことが出来て家の中が楽しくなったなど、元気をあげるはずが、こちらが元気をもらうことになった。 沖縄からやってくる SANKAKU の服たちもまさに元気をくれる服だ。ずっと家にいた私たちの背中を軽くポーンと押してくれる。さあ、少しずつ、外に出て行くよ。マスクで覆ってたからお化粧なんかもしてなかったよね。人に会わないからお洒落なんかも忘れていたよね。沖縄の青い空の下、3人の魅力たっぷりの女たちが、あーでもない、こーでもないとカラフル色の布を組み合わせて自分たちでミシンをかけている様子が目に浮かぶ。何か新しいことが始まりそうな予感がする。心の窓は全開で、走り出す準備はしておこう! 辻和美 SANKAKU 経歴
沖縄在住の新垣ロミ、大城さゆり、山城美佳の3人でインドの布や着心地の良い生地で毎日が楽しくなる服を制作している。結成2016年。
48th exhibition factory zoomer standard
2020.04.14
/life - gallery exhibition
2020.05.01fri.-07.05sun. 11:00→18:00
movie: oku yuji
Photo by suzuki shizuka
新アイテム誕生
透明のタンブラーやワイングラスを横目で見ながら、吹きガラスが下手くそな私はグラスに洋服を着せるように柄を作っていった。名前は「めんちょこ」。これも私なりの造語だ。麺をチョコっと食べる、コップと鉢の間くらいの大きさの器だ。さらに、柄にも名前がある。ホリホリ、センセン、ツブツブ、モウモウなど、大体2回繰り返す、工房での呼び名がそのままタイトルになった。 この「めんちょこ」も20年の間に20種類の柄、今のところ、廃盤になった柄はない。「めんちょこ」の他にもアイテムがだいたい60種類と、ズーマのスタンダードは、柄とアイテムが縦横の表になり350種類くらいある。 今年、実はスタンダードに久しぶりの新アイテムを加えることにした。ここ何年か、自分の暮らしの場において、30代で初めて作った「めんちょこ」のサイズがちょっと大きいなーと思い始めたのだ。それで、きっとこんな風に思っている人は私だけではないかもしれないと思い、今の自分にちょうど良い大きさを作ってみた。「めんちょこ」と「みにちょこ」の間の大きさで、3個でちょうど入れ子になるくらいのグラスを作った。名前はまだ仮称だが、「め」と「み」の間でとりあえず「むんちょこ」と呼んでいる。暫定にしたいが、そのまま残っちゃう気もしている。めんどくさがりやの悪い癖だ。とにかく、早く見てもらいたい。 辻和美
◯4/30(木)に内覧会を開催致します。 ◯5/1(金)〜6(水)は抽選によるご予約制にて作品をご覧頂きます。 5/7(木)以降は事前アポイントメント制によるご入店となります。 こちらをご参照下さい→◎
辻和美 経歴 1999年金沢に、ガラス工房factory zoomerを設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。その後直営店factory zoomer / shopをオープン。2009年金沢市文化活動賞。2010年〜2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。2016年factory zoomer / galleryをオープン。
47th exhibition drawer brocante
2020.03.15
/life - gallery exhibition
2020.03.27fri.-04.26sun. 11:00→18:00
music: carlos aguirre grupo/crema
Photo by suzuki shizuka
美しさは自分で決める
古道具坂田の坂田和實さんにインタビューした時に、「そりゃー昔の方が楽だったよ。骨董なら骨董という枠が決められていて、その中で商売していれば良かった。これは古いもので数も少なくて、あまり出ないですね。と説明すれば、すぐ、納得して買ってくれた。今は違う、(2012年現在)いろいろなモノの境界が無くなり、ファッションも茶道具も現代美術もプロダクトデザインも同じ土俵にのってきた。周りじゅう手強い競争相手だらけだよ」と目を細めながら、少し嬉しそうに話してくれたことをよく覚えている。2000年少し前に、その境界が外れ始め20年という月日がたっていった。坂田さんに少なからず影響を受けた道具屋が日本中に増えていった。このモノ余りの時代に多くのモノの中からセレクトしていく仕事も表現と呼ばれて然りだ。自分が美しいと思うモノが明確でなければ、その仕事は続かない、それはモノこそは生み出しはしないが、私のような作家と、脳みその中はとても近いところにある気がしている。日本じゅうに沢山増えた道具屋さんの中で、私はdrawer brocanteの根間さんが、ヨーロッパ各地から探してくる絵皿が美しいと思っている。そうか、こういうことだ。買い手の方も自分の好きなモノがはっきりしていないとダメな時代なんだな!こりゃ厳しいわ! 辻和美
根間太作 経歴
古物商・グラフィックデザイナー 1973年東京都国立市生まれ。武蔵野美術大学卒業。グラフィックのデザインをするかたわら、1年のうち3ヶ月ほどヨーロッパに滞在し、当時の生活や、地域・文化などが色濃く映し出された、暮らしの古道具を集めている。日本各地のギャラリーや雑貨店での展示のほか、料理家やフラワーアーティスト、作家などと共にイベントを通して、暮らしの中に寄り添う、美しい古道具を広く紹介している。
http://www.drawerbrocante.com
46th exhibition dansko+eleven 2nd
2020.02.6
/life - gallery exhibition
2020.02.21 fri.-03.22 sun. 11:00→18:00
music:
nirvana / unplugged in new york(d) clint eastwood / rawhide’s clint eastwood sings cowboy favorites(e) steely dan / the definitive collection(e)
photo by sasaki takanori
dansko + eleven 2nd
ついつい毎シーズンほしくなってしまう靴、アメリカが本社のdansko。定番の履き替えはもちろんのこと、シーズンごとに新作もあれこれ作られています。そして、革靴にしてはお手頃価格で1日履いていても疲れず、立ち仕事の私たちにはぴったり。出会って10 年、履かない日はないかもしれません。ディレクターの荒井博子さんにもまだ必要? って言われそう。そして、そのダンスコを上手く履きこなしているなーと注目しているのが、最近新しいニットブランド「eleven 2nd」を立ち上げた橋本靖代さん。以前から彼女の足元もいつもdansko。特に冬でもサンダルと靴下の組み合わせが印象的。手編みのニット帽や工場生産のカシミアセーターかと思えば、アクリル毛糸のたわしまで。自分で作ったり、工場にお任せしたりと、編む(あるいは糸)にまつわるプロダクトを去年よりコツコツと始めました。今回はなんとなくコージーさに共通点を感じる二つのブランドを同時に紹介します。ホッコリしに来てくださいね。 辻和美 ●2/21(金) 15:00~は/gallery、22(土)、23(日)は/shopにて、pancake APOCの大川雅子さんのパンケーキセットをお楽しみいただけます。(要予約) dansko 経歴 1990年アメリカ・ペンシルバニア州で mandy cabotと peter kjellerup により創設。 2004年から米雑誌「 footwear plus」のコンフォートウェアデザイン賞を 9回受賞。履き心地の良い靴を作る傍ら、環境保護やさまざまなボランティア活動など、企業としての社会的役割も多く担う。米国グリーン・ビルディング協会から「エネルギーと環境に配慮したデザインにおけるリーダーシップ」のゴールドを認定。 eleven 2nd 橋本靖代 経歴 文化服装学院デザイン専攻ニット科卒業。糸商にて、糸の企画、テキスタイル作成を行う。マーガレットハウエルにて18年勤務。ニットカットソー、ハウスホールドグッズ担当。 n100をスタートし、 2018年春にて終了。同年 11月よりeleven 2ndをスタート。
45th exhibition nagaoka kenmei plastics
2019.12.23
/life - gallery exhibition
2020.01.10 fri.-02.16 sun. 11:00→18:00
photo by sasaki takanori
プラスチックも一生モノになりえる。
人類は様々に自然の摂理を捻じ曲げながら人間の都合で発展させてきました。「土の中のものは取るべきではない」という意識人の考えなどもあります。その代表的なものが石油でしょう。そこから便利という人間の都合による様々な生活用品が生まれました。その一つが「プラスチック」です。熱に強く、落としてもガラスや陶器のように割れず、そして軽く、量産もできる。様々なカラー展開も、その鮮やかな発色も魅力で、透明にもでき、雨にも強く屋外使用もできる。 僕は昔から「経年変化したプラスチック」がとても好きです。そして、収集を始めながら、D&DEPARTMENTでも多くを販売しました。今でもその魅力をうまく言葉にできませんが、誰からも愛されず、ただ、必要な用途を全うすることで擦れたり日焼けしたりして変色したその様子に、どこか健気(けなげ)さを感じるのです。つまり、彼らは「長期使い捨て用品」だったと言えるでしょう。一生モノとして長く使ってもらえることもなく……。 この企画展は日本中からそうしたものを集め、改めてプラスチックの経年変化を直視してみようというものです。作って、便利に使い倒し、壊れないので、捨てもしない。彼らにできることは、変色したり、すり減るだけ。しかし、それが彼らの最大の表現であり、そこに人類としての新たな美意識で近寄ってみてはどうかというものです。土に自然界に戻らないから、知らず知らずに体の中に微細に入り込んでしまうから、とかブツブツいっていないで、一生ずっと使えるものとして愛してみる。 木材や陶器、ガラスや鉄に経年変化があるように、プラスチックにも立派な経年変化があります。そこに皆さんと一緒に注目してみたいと思い企画しました。 ナガオカケンメイ
LONG LIFE DESIGNとは
一昨年末、ナガオカケンメイさん企画、D&DEPARTMENT PROJECT主催のLONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザインに石川県代表のモノとして、私の工房のロックグラス(小)の花という作品が選ばれました。素直にとても嬉しく、渋谷のヒカリエのd47 MUSEUMまで展覧会を見にいきました。そこに並ぶのは、私が見慣れた美しい工芸品や今を時めくデザイン小物ではなく、見過ごしてしまうような、ただ、どこかドッシリとしたモノたちでした。手仕事から大量生産へ、そしてまた手仕事へと、モノがあふれたり、便利になりすぎたりすると、今度はどこか人間らしさ、体温や愛着みたいなものが必要になるということなのでしょうか? 私個人は自分の周りに置くモノには、そういう感覚は、いつも感じていたいと願うわけです。ケンメイさんはこのロングライフデザインの活動で、これからのデザインに必要なことを4つあげています。私なりに噛み砕いてみました。 1、根付く/足元がフワフワしていないか、その土地、または、大きく言うと日本で作られる理由みたいなものでしょうか。 2、健やか/作る上で無理がでてないか、継続可能なための風通しがよいか? 3、仲間/買い手を仲間に取り込んでしまう。仲間になるような買い手と関係性を継続していく。(これ面白い考え!) 4、歴史/温故知新ですね。 ケンメイさんはこの一見あたりまえだけど、さらにこれからモノを生み出す上でとても大切なことを、伝えてくれています。私たち一人一人が出来ることは、ほんの小さなことだけど、自分たちが活動を続けることで、日本がより良い国になれば頑張るよ!と、大袈裟だけど、そう思わされる。そんな力を持った人です。ケンメイさんは。長〜く愛してもらえるために、ガンバロっと! 辻和美 *参照:LONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザイン
ナガオカケンメイ 経歴 デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター 「ロングライフデザイン」をテーマにD&DEPARTMENT PROJECTを創設。47都道府県に1か所ずつ拠点をつくりながら、物販・飲食・出版・観光などを通して、47の「個性」と「息の長い、その土地らしいデザイン」を見直し、全国に向けて紹介する活動を行う。 www.nagaokakenmei.com https://www.d-department.com/item/NAGAOKAKENMEIPLASTICS.html
協力/リス株式会社、YIIPUN UMADA