/life - gallery exhibition
/ life - gallery で開催する、国内外のヒトやモノを紹介する展覧会の一覧です。
○ schedule
2024.05.24-06.23 tea or coffee?
2024.06.28-07.28 doi
2024.08.02-09.15 factory zoomer
2024.09.20-10.21 井山三希子
※スケジュールは変更になることがあります。
49th exhibition sankaku
2020.06.18
/life - gallery exhibition
2020.07.10 fri.-08.16 sun. 11:00→18:00
music: penguin cafe orchestra / preludes airs & yodels double famous / brilliant colors klimperei / salle polyvalente
Photo by suzuki shizuka
いつでも走れるように!
全世界でコロナウィルスが猛威をふるい、昨日まで当たり前だったことが、次々とロックダウン。生きているうちにこんな経験をするとは、夢にも思わなかった。 金沢のギャラリーとショップも2ヶ月の休業に入り、今やっと、少しずつアポイント制でお客様をお迎えしているところだ。打撃を受けたのは飲食店やイベント施設だけではない。私たちのような、今すぐ必要とされない衣食住に纏わる、ちょっと贅沢なモノは、誰だって買う気持ちにはなれなかったと思う。開催予定だった factory zoomer standard 展もオンラインで行うなど、本当だったら、触ってテクスチャーや重さを感じてもらうべきなのにと、罪悪感を感じながらの開催だった。そんな中、多くのお客様から励ましや労い、さらに、買うことが出来て家の中が楽しくなったなど、元気をあげるはずが、こちらが元気をもらうことになった。 沖縄からやってくる SANKAKU の服たちもまさに元気をくれる服だ。ずっと家にいた私たちの背中を軽くポーンと押してくれる。さあ、少しずつ、外に出て行くよ。マスクで覆ってたからお化粧なんかもしてなかったよね。人に会わないからお洒落なんかも忘れていたよね。沖縄の青い空の下、3人の魅力たっぷりの女たちが、あーでもない、こーでもないとカラフル色の布を組み合わせて自分たちでミシンをかけている様子が目に浮かぶ。何か新しいことが始まりそうな予感がする。心の窓は全開で、走り出す準備はしておこう! 辻和美 SANKAKU 経歴
沖縄在住の新垣ロミ、大城さゆり、山城美佳の3人でインドの布や着心地の良い生地で毎日が楽しくなる服を制作している。結成2016年。
48th exhibition factory zoomer standard
2020.04.14
/life - gallery exhibition
2020.05.01fri.-07.05sun. 11:00→18:00
movie: oku yuji
Photo by suzuki shizuka
新アイテム誕生
透明のタンブラーやワイングラスを横目で見ながら、吹きガラスが下手くそな私はグラスに洋服を着せるように柄を作っていった。名前は「めんちょこ」。これも私なりの造語だ。麺をチョコっと食べる、コップと鉢の間くらいの大きさの器だ。さらに、柄にも名前がある。ホリホリ、センセン、ツブツブ、モウモウなど、大体2回繰り返す、工房での呼び名がそのままタイトルになった。 この「めんちょこ」も20年の間に20種類の柄、今のところ、廃盤になった柄はない。「めんちょこ」の他にもアイテムがだいたい60種類と、ズーマのスタンダードは、柄とアイテムが縦横の表になり350種類くらいある。 今年、実はスタンダードに久しぶりの新アイテムを加えることにした。ここ何年か、自分の暮らしの場において、30代で初めて作った「めんちょこ」のサイズがちょっと大きいなーと思い始めたのだ。それで、きっとこんな風に思っている人は私だけではないかもしれないと思い、今の自分にちょうど良い大きさを作ってみた。「めんちょこ」と「みにちょこ」の間の大きさで、3個でちょうど入れ子になるくらいのグラスを作った。名前はまだ仮称だが、「め」と「み」の間でとりあえず「むんちょこ」と呼んでいる。暫定にしたいが、そのまま残っちゃう気もしている。めんどくさがりやの悪い癖だ。とにかく、早く見てもらいたい。 辻和美
◯4/30(木)に内覧会を開催致します。 ◯5/1(金)〜6(水)は抽選によるご予約制にて作品をご覧頂きます。 5/7(木)以降は事前アポイントメント制によるご入店となります。 こちらをご参照下さい→◎
辻和美 経歴 1999年金沢に、ガラス工房factory zoomerを設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。その後直営店factory zoomer / shopをオープン。2009年金沢市文化活動賞。2010年〜2016年まで生活工芸プロジェクトディレクターを務める。2016年factory zoomer / galleryをオープン。
47th exhibition drawer brocante
2020.03.15
/life - gallery exhibition
2020.03.27fri.-04.26sun. 11:00→18:00
music: carlos aguirre grupo/crema
Photo by suzuki shizuka
美しさは自分で決める
古道具坂田の坂田和實さんにインタビューした時に、「そりゃー昔の方が楽だったよ。骨董なら骨董という枠が決められていて、その中で商売していれば良かった。これは古いもので数も少なくて、あまり出ないですね。と説明すれば、すぐ、納得して買ってくれた。今は違う、(2012年現在)いろいろなモノの境界が無くなり、ファッションも茶道具も現代美術もプロダクトデザインも同じ土俵にのってきた。周りじゅう手強い競争相手だらけだよ」と目を細めながら、少し嬉しそうに話してくれたことをよく覚えている。2000年少し前に、その境界が外れ始め20年という月日がたっていった。坂田さんに少なからず影響を受けた道具屋が日本中に増えていった。このモノ余りの時代に多くのモノの中からセレクトしていく仕事も表現と呼ばれて然りだ。自分が美しいと思うモノが明確でなければ、その仕事は続かない、それはモノこそは生み出しはしないが、私のような作家と、脳みその中はとても近いところにある気がしている。日本じゅうに沢山増えた道具屋さんの中で、私はdrawer brocanteの根間さんが、ヨーロッパ各地から探してくる絵皿が美しいと思っている。そうか、こういうことだ。買い手の方も自分の好きなモノがはっきりしていないとダメな時代なんだな!こりゃ厳しいわ! 辻和美
根間太作 経歴
古物商・グラフィックデザイナー 1973年東京都国立市生まれ。武蔵野美術大学卒業。グラフィックのデザインをするかたわら、1年のうち3ヶ月ほどヨーロッパに滞在し、当時の生活や、地域・文化などが色濃く映し出された、暮らしの古道具を集めている。日本各地のギャラリーや雑貨店での展示のほか、料理家やフラワーアーティスト、作家などと共にイベントを通して、暮らしの中に寄り添う、美しい古道具を広く紹介している。
http://www.drawerbrocante.com
46th exhibition dansko+eleven 2nd
2020.02.6
/life - gallery exhibition
2020.02.21 fri.-03.22 sun. 11:00→18:00
music:
nirvana / unplugged in new york(d) clint eastwood / rawhide’s clint eastwood sings cowboy favorites(e) steely dan / the definitive collection(e)
photo by sasaki takanori
dansko + eleven 2nd
ついつい毎シーズンほしくなってしまう靴、アメリカが本社のdansko。定番の履き替えはもちろんのこと、シーズンごとに新作もあれこれ作られています。そして、革靴にしてはお手頃価格で1日履いていても疲れず、立ち仕事の私たちにはぴったり。出会って10 年、履かない日はないかもしれません。ディレクターの荒井博子さんにもまだ必要? って言われそう。そして、そのダンスコを上手く履きこなしているなーと注目しているのが、最近新しいニットブランド「eleven 2nd」を立ち上げた橋本靖代さん。以前から彼女の足元もいつもdansko。特に冬でもサンダルと靴下の組み合わせが印象的。手編みのニット帽や工場生産のカシミアセーターかと思えば、アクリル毛糸のたわしまで。自分で作ったり、工場にお任せしたりと、編む(あるいは糸)にまつわるプロダクトを去年よりコツコツと始めました。今回はなんとなくコージーさに共通点を感じる二つのブランドを同時に紹介します。ホッコリしに来てくださいね。 辻和美 ●2/21(金) 15:00~は/gallery、22(土)、23(日)は/shopにて、pancake APOCの大川雅子さんのパンケーキセットをお楽しみいただけます。(要予約) dansko 経歴 1990年アメリカ・ペンシルバニア州で mandy cabotと peter kjellerup により創設。 2004年から米雑誌「 footwear plus」のコンフォートウェアデザイン賞を 9回受賞。履き心地の良い靴を作る傍ら、環境保護やさまざまなボランティア活動など、企業としての社会的役割も多く担う。米国グリーン・ビルディング協会から「エネルギーと環境に配慮したデザインにおけるリーダーシップ」のゴールドを認定。 eleven 2nd 橋本靖代 経歴 文化服装学院デザイン専攻ニット科卒業。糸商にて、糸の企画、テキスタイル作成を行う。マーガレットハウエルにて18年勤務。ニットカットソー、ハウスホールドグッズ担当。 n100をスタートし、 2018年春にて終了。同年 11月よりeleven 2ndをスタート。
45th exhibition nagaoka kenmei plastics
2019.12.23
/life - gallery exhibition
2020.01.10 fri.-02.16 sun. 11:00→18:00
photo by sasaki takanori
プラスチックも一生モノになりえる。
人類は様々に自然の摂理を捻じ曲げながら人間の都合で発展させてきました。「土の中のものは取るべきではない」という意識人の考えなどもあります。その代表的なものが石油でしょう。そこから便利という人間の都合による様々な生活用品が生まれました。その一つが「プラスチック」です。熱に強く、落としてもガラスや陶器のように割れず、そして軽く、量産もできる。様々なカラー展開も、その鮮やかな発色も魅力で、透明にもでき、雨にも強く屋外使用もできる。 僕は昔から「経年変化したプラスチック」がとても好きです。そして、収集を始めながら、D&DEPARTMENTでも多くを販売しました。今でもその魅力をうまく言葉にできませんが、誰からも愛されず、ただ、必要な用途を全うすることで擦れたり日焼けしたりして変色したその様子に、どこか健気(けなげ)さを感じるのです。つまり、彼らは「長期使い捨て用品」だったと言えるでしょう。一生モノとして長く使ってもらえることもなく……。 この企画展は日本中からそうしたものを集め、改めてプラスチックの経年変化を直視してみようというものです。作って、便利に使い倒し、壊れないので、捨てもしない。彼らにできることは、変色したり、すり減るだけ。しかし、それが彼らの最大の表現であり、そこに人類としての新たな美意識で近寄ってみてはどうかというものです。土に自然界に戻らないから、知らず知らずに体の中に微細に入り込んでしまうから、とかブツブツいっていないで、一生ずっと使えるものとして愛してみる。 木材や陶器、ガラスや鉄に経年変化があるように、プラスチックにも立派な経年変化があります。そこに皆さんと一緒に注目してみたいと思い企画しました。 ナガオカケンメイ
LONG LIFE DESIGNとは
一昨年末、ナガオカケンメイさん企画、D&DEPARTMENT PROJECT主催のLONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザインに石川県代表のモノとして、私の工房のロックグラス(小)の花という作品が選ばれました。素直にとても嬉しく、渋谷のヒカリエのd47 MUSEUMまで展覧会を見にいきました。そこに並ぶのは、私が見慣れた美しい工芸品や今を時めくデザイン小物ではなく、見過ごしてしまうような、ただ、どこかドッシリとしたモノたちでした。手仕事から大量生産へ、そしてまた手仕事へと、モノがあふれたり、便利になりすぎたりすると、今度はどこか人間らしさ、体温や愛着みたいなものが必要になるということなのでしょうか? 私個人は自分の周りに置くモノには、そういう感覚は、いつも感じていたいと願うわけです。ケンメイさんはこのロングライフデザインの活動で、これからのデザインに必要なことを4つあげています。私なりに噛み砕いてみました。 1、根付く/足元がフワフワしていないか、その土地、または、大きく言うと日本で作られる理由みたいなものでしょうか。 2、健やか/作る上で無理がでてないか、継続可能なための風通しがよいか? 3、仲間/買い手を仲間に取り込んでしまう。仲間になるような買い手と関係性を継続していく。(これ面白い考え!) 4、歴史/温故知新ですね。 ケンメイさんはこの一見あたりまえだけど、さらにこれからモノを生み出す上でとても大切なことを、伝えてくれています。私たち一人一人が出来ることは、ほんの小さなことだけど、自分たちが活動を続けることで、日本がより良い国になれば頑張るよ!と、大袈裟だけど、そう思わされる。そんな力を持った人です。ケンメイさんは。長〜く愛してもらえるために、ガンバロっと! 辻和美 *参照:LONG LIFE DESIGN 1 47都道府県の健やかなデザイン
ナガオカケンメイ 経歴 デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター 「ロングライフデザイン」をテーマにD&DEPARTMENT PROJECTを創設。47都道府県に1か所ずつ拠点をつくりながら、物販・飲食・出版・観光などを通して、47の「個性」と「息の長い、その土地らしいデザイン」を見直し、全国に向けて紹介する活動を行う。 www.nagaokakenmei.com https://www.d-department.com/item/NAGAOKAKENMEIPLASTICS.html
協力/リス株式会社、YIIPUN UMADA
44th exhibition krank
2019.11.27
/life - gallery exhibition
2019.12.13 fri.-2020.01.05 sun. 11:00→18:00
music : fairground attraction / the first of a million kisses sherbet / セキララ 細野晴臣 / 銀河鉄道の夜
photo by sasaki takanori
愛が溢れる
もう、何度、古い家具の買い付けにヨーロッパに足を運んだか覚えていない。それはもはや彼の日常であり、別に大したことではないのであろう。行きつけの業者の倉庫や大きな蚤の市を回る間に、いつも目に止まるのは木製の壊れた動物たちだ。ツノが折れてしまった鹿や、足が無い犬たちなどと、毎回必ず目が合う。そして、それはちょっと悲しげで、物言いたげだ。そんなある日、彼はその折れた鹿のツノの穴に花を入れてみた。するとどうだろう、その木製の鹿がまるで息を吹き返して、笑いかけてくるようだった。 その魔法使いの名前は藤井健一郎。福岡のアンティーク家具の草分け的存在krankのオーナーである。彼のスタートはたった4坪の小さなスペースで洋服を売ることから始まった。2人しか、客はいなかったけど、その人たちが飽きないように楽しませたかったという。そのために毎日ディスプレイを変えた。お金が無かったから、自分の手を、頭をフル回転させて、人を驚かせたり、喜ばせたりしているうちに今に至るという。最近は、ヨーロッパで出会った壊れた木製の動物を古い家具と組み合わせたりして、一頭ずつに、息を吹き込んでいる。その仕事を見ながらふと、藤井さんが売っているのは、洋服や家具ではなく、幸せのカケラみたいなものかもしれないと思った。 辻和美
藤井健一郎経歴 福岡で弟の藤井輝彦と一緒にkrank(アンティーク家具店)とmarcello(衣類店)を設立、運営。東京での個展をはじめ全国各地でライブステージ演出や、ギャラリー活動、プロダクト等のデザインなども行う。年間5〜6回、フランス、ベルギーを中心にヨーロッパ各地に買い付けに出向く。http://www.krank-marcello.com
43rd exhibition noguchi
2019.11.11
/life - gallery exhibition
43rd exhibitionnoguchi 2019.11.15 fri.-12.8 sun. 11:00→18:00
music : björk/homogenic ennio morricone/nuovo cinema paradiso john coltrane quartet/ballads john coltrane /a love supreme various artists/les disques du crepuscule presents new music for america
photo by suzuki shizuka
作品は作家を映し出す鏡だと思っています
実はnoguchi BIJOUXのデザイナーの野口氏とはまだ面識がない。そして、これからもお会いすることがないのかもしれない。わかっているのは、男性だということだけ。ゆえにこちらの想像は、なおさら膨らむのである。毎年、年に二回行われるバイヤー向けの展示会で新しく発表される作品が唯一のご本人を想像させる機会だ。同じくモノをつくっている同志として、私は、作品は作家を映し出す鏡と思っているところがある。生まれた育った環境、見てきたもの、食べてきたもの、会ってきた方々によって、自分自身が形成され、そこからいろいろなモノが生まれてくると。noguchiの作品は、作品自体が、俺、俺と主張することなく、それぞれの人の毎日にすんなりと入り込む。風景になるのだ。かといって、人に媚びるというのではない、芯の強さと頑固さを同時に持ち合わせている。優しくて強い、でもちょっと神経質かな?とか、そんな野口氏を私はいつも想像している・・・。 野口さん、私たち、会うべきですか?会わない方が良いですか?あなたの作品はいつも私の指や耳に絡まっております。 辻和美
◯11/15(金)、16(土)はnoguchiのスタッフの方が在店して下さいます。コーディネートやお手入れの仕方など是非この機会にご相談下さい。
noguchi経歴 文化服装学院にてテキスタイルデザインを学んだ野口尚彦は、更なる技術習得のため渡伊。1999年よりフリーランスのアクセサリーデザイナーとして活動。2004年初めてnoguchiとしてのコレクションを発表。2006年東京恵比寿に直営店、2011年大人の女性向けのNOGUCHI BIJOUX青山店をオープンする。毎日の何気ない装いの中に自然に溶け込むアクセサリー感覚のジュエリーを目指す。
42nd exhibition antipast
2019.09.20
/life - gallery exhibition
42nd exhibitionantipast 2019.10.11 fri.-11.10 sun. 11:00→18:00
music : Carla Bruni/Stand by your man Don maclearn/Vincent debussy/clairde lune
photo by suzuki shizuka
靴下から生まれたお洋服
草花、昆虫、小鳥、抽象など、いろいろな柄の靴下を作っているブランド、antipast(アンティパスト)をご存知だろうか?二人の女性デザイナーが織り成す世界感は、ロンドン、パリなどのヨーロッパが、彼女たちの最初の発表の場所で、30年近く経った今も継続して発表しているせいか、どこか、アバンギャルド。世の中の流行などとは、ちょっと無縁の我が道を行く派だ。毎回、自然だったり、文化だったり、自分たちの感じる今を靴下にこっそりと込めて作っているような気がする。その上、職人の技術はしっかりと担保された、実は骨太な靴下なのだ。また、その靴下を制作する工場の仕事を絶やさないためにも作り始めたのがこのようなカーディガンだというから、グッとこないわけがない。靴下と同じ製法、柄で作られた前身頃をさらに、ニット屋さんに持って行き、仕上げてもらうらしい。その間にも裏地はどうするなどの執拗な試行錯誤は続く。休まる時間などないよね、そりゃ。「キャー、カワイイ!」と言われる裏舞台は、いつもだれかの強固な意志と多大な仕事量で支えられているようだ。 辻和美
●10/11(金)〜12(土)午前中は、デザイナーのカトウキョウコさん、ジヌシジュンコさんが在廊して下さいます。 また、初日には「UN(アン)」渡部美保子さんのお菓子をご用意してお待ちしております。
antipast経歴 1991年2月Coup de Champignon設立。2000年3月まで PARIS PREMIERE CLASS の3月、10月展に出展。2000年10月、PHILIPPE MODEL氏所有のメゾンにてプライベートコレクションを開始。2005年、S/Sシーズンよりアクセサリー中心のANTIPASTに加え、ウエアーを中心としたラインの展開を開始。2007年10月、パリの展示会をTER ET BANTINE SHOWROOM に移転。現在は年2回のペースで単独展にてパリ、ミラノ、東京にて展示会を開催。
41st exhibition yang byeong-yong
2019.08.22
/life - gallery exhibition
2019.09.06 fri.-10.06 sun. 11:00→18:00
music : チョーヨンピル/第7集、第8集
photo by suzuki shizuka
ソバン(小盤)
私が韓国の話をする時に、いなくてはいけないオンニ(姉さん)はチェジウンさんという方だ。またもや、十数年前にさかのぼるのだが、二度めのソウルで、美味しい韓定食屋、美しい韓国の伝統工芸、建築など、本当に丁寧に案内してくれた。今回のヤンビョンヨンさんも彼女の家で見つけたソバンがきっかけでもあり、決め手でもあった。それは、ただひっそりと強く主張することもなく枕元に置かれて、水とコップ、小さなお花が添えられていただけなのに、心に残るモノのひとつになっている。 ソバンは韓国李朝時代に主に作られ、広まった、脚付きの小さなお膳のことをいう。地域により、デザインは様々だけど、食事を台所から運び、そのまま食べるという合理的な考えで作られている。韓国の住宅のオンドルから食べ物を守るためにも、床から少し上がったデザインは、理にかなっている。王様、貴族、庶民の生活に至るまで、いろいろなタイプが過去に作られたに違いない。ヤンさんも工業デザインを勉強されたがその後、韓国伝統文化であるソバンに魅せられ、今はひたすらその制作で忙しい。韓国の住宅も日本と同じく、すっかり西洋化が進み、ソバンも少しずつ姿を消しているという、そんな時だからこそ、若いクラフトマンが作る古くて新しいソバンに未来を感じるのだ。 辻和美
ヤン ビョンヨン 経歴 韓国のキョンミョン大学の工業デザイン科にて準学士を取得後、韓国文化遺産財団が運営する韓国文化の家にて3年間、漆と小盤の制作を学ぶ。2004年に、京畿道の坡州市に工房を設立し現在に至る。2018年には、スペイン、マドリッドの国立装飾美術館にて「The Journey of Time」に出品。2019年にはイタリアミラノサローネにグループ参加するなど国際的に活躍。国内外で個展、グループ展を多数行う。
40th exhibition momogusa haku-origin
2019.07.20
/life - gallery exhibition
2019.08.09 fri.-09.01 sun. 11:00→18:00
music : MAMAMOO / White Wind The Beatles / White Album
photo by suzuki shizuka
白–原点 名古屋から移築された100年以上前の民家を展示場にした、その場所は、誰にでも門を開いている感じはなく、「お前は準備ができているのか?」と見る側もちょっと背筋を伸ばして入っていく、そんなイメージだったが・・・実際足を踏み入れるとオムツをした赤ちゃんが畳を自由自在に横切り、こちらに向かってくるし、多くのお客様のあけすけな会話、あと、店主ふたりのてんてこ舞いの様子。雅信さんは、ひとりでも多くの人と話をしようとしてくれていた。私も自分の仕事の話をした時に「同志じゃないか!」とポンっと肩をたたいてくれたことが、いつかこの場とこの人たちとまた、どこかで繋がる予感を残した。 アート、工芸、デザインなどのカテゴリー分けや既存の固定概念に辟易していた私たちの共通点はまさにタテ軸の考えをやめてヨコ軸でモノを考えていくこと。「生活」こそが作り手がもう一度帰る場所、立つべき場所ということだった。同時代に生き、同じようなことを考えている人に、作っている素材や住んでいる場所などを超えて、出会えたことに心から感謝する。 「白」はまさに原点という展覧会かもしれない。雅信さんは、足していろいろな白を作り出していく、明子さんは、どんどん削いで素を白と考える。全く違う二人の白は百草という大きな器のなかでシックリと今日も佇む。辻和美
◯8/10(土)/galleyにて安藤雅信さんによる中国茶会を開催致します。(ご予約制)→詳しくはこちら
百草 経歴 1998年10月、移築した古民家でギャルリ百草開廊。企画と常設展示の他、手仕事のプロダクトである日用品、百草オリジナル製品を展開。また、ギャラリストであると同時に、雅信-陶作家、明子-衣服作家として作家活動もする。美術と工芸の境界を取り払い、使い手・作り手・伝え手の立場から、ハレとケの生活提案をスタッフと共に行っている。